この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

自分自身の審美眼にすごく猜疑的で、「ほんとうに美しいだろうか」「もっと美しいものはないだろうか」「もっと美しくとらえることはできないだろうか」って、ずっと考えてしまって、一度、「これでよい」とおもっても次の瞬間には「ほんとうにそうだろうか」って悩んでしまう。

だから、カジュアルに写真を楽しめる人たちがすごくうらやましい。

写真は記録であり、表現であり、自分自身を切り取る蒐集であり、自傷である、というのがおれの考え。

そういう自傷の面を彼らは持っていない (あるいは外に出していない) のがすごく不思議でうらやましい。

写真を撮ることはやっぱり好きだし楽しいけど、笑ってできるようなことではない、まだ。写真を撮っていて考えるのはつらい、惨めな、寂しい、取るに足らないような、そんなことばかりで。

でも、写真を撮っているときは、自分が世界からふわふわ浮いているような、まさしく世界から切り取られたような気分になって、すこしだけその感覚がおもしろくはある。