最近読んだ本

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

ブルーハイジ(1) (モーニング KC)

ブルーハイジ(1) (モーニング KC)

鈴木さんの作者がモーニングで連載している作品。

やがて2学期が始まり、相地は新しい高校で再び吹奏楽部に入部することになる――。ゆっくりゆったり吹奏楽青春劇!

……と作品説明にあるけれど「吹奏楽」が出てくるのは、1巻の後半であってまだそういう話の展開には至っていない。

実は作品説明にけっこうなネタバレがある。作品説明を読むと「あれ?」と疑問に思うけれど、はっきりと言及されないまま話が進んで、高校に通い出すところでネタばらしがされる。

淡々とした日常を描きつつも、時折ウェットな内面を覗かせるのが上手な作者だと思っていて、この作品も片鱗が見える。
主人公が転校してきた理由はともすれば耽美的で、普段の振る舞いからそんな経緯は匂わないので余計に耽美な想像をさせられる。

折れた竜骨(1) (ファミ通クリアコミックス)

折れた竜骨(1) (ファミ通クリアコミックス)

折れた竜骨(2) (ファミ通クリアコミックス)

折れた竜骨(2) (ファミ通クリアコミックス)

  • 作者: ファミ通クリアコミックス,(漫画)佐藤夕子,(原作)米澤穂信
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
  • 発売日: 2016/07/15
  • メディア: コミック
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米澤穂信の小説を原作としたコミカライズがいつのまにか連載されていて、単行本が出たので買って読んだ。

小説のコミカライズが故に主人公の独白が多い。それだけであればいいけど、背景まで緻密に描かれているので文字が読みづらいことがあるのはちょっと困る。

原作は時代背景を考慮し世界観が精緻なローファンタジーで、このコミカライズも丁寧な作品で原作の雰囲気がよく再現されている。

『折れた竜骨』に限らないけれど、一人称は少なからず「信用ならない語り手」といえて、それはたとえば感情の機微が実際よりも大仰に、あるいは乏しく表現されることがある。

コミカライズは三人称を強制するので、特に一人称を務めたアミーナが客観的に描かれることで人物として一人立ちしているのは見所だと思う。

領主の娘として気品がありつつも、序盤は笑顔を見せるなどかわいい。ニコラがクッキーを落としてごねる様子を笑うところとか、一人称だとわかりづらかったアミーナの機微が見える。

理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)

理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫)

説明的でラノベテイストというかんじ。エピローグの話は怪奇小説っぽくて蛇足感がある。

ミザントロープな彼女(1) (アフタヌーンKC)

ミザントロープな彼女(1) (アフタヌーンKC)

登場人物全員がろくでもない。花実ちゃんの言うことがよくわかるだけに、周りから性格が悪いって評されるのを見るとつらい。