この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

新幹線の中で、出かける際に買ったオーケンのエッセイを読んだ。山陽なので基本的にインターネットに繋がらないものと諦めてケータイの LTE 接続は切っていたのだけれど、これがよかった。

オーケンのエッセイなのでサブカルというかアングラというか、ぜんぜん知らないような本や人の名前が出てくるが、いちいち気になっても調べる手段がないので集中して読むことができた。

あと移動時の手持ちぶたさのために何か本を読もうと思うならば、紙の書籍を買ってしまう。バッテリのことを気にしたくないので Kindle ではなく紙を選ぶ。充電用にバッテリを持ち歩くことを考えたら文庫本の方がかさばらないと思う。でも、専用端末としての Kindle Paperwhite とかがあればまた違うのかもしれない。


オーケンのエッセイで、若い女の子から支持を受けているバンドの解散ライブの話が印象的だった。「少女期を捧げたバンドが絶頂の中、解散する。彼女たちは清々しい気持ちで自らの思春期に別れを告げられるのだ」というような話。本当はロックと人の関係についてもっと書いていたけれど。

同僚とも似たような話をして、思春期の頃にロックバンドを好きになった人々はそのバンドが解散するまでが青春なのだ、みたいな話。

きっと NUMBER GIRL や BLANKEY JET CITY, 筋肉少女帯に捧げた人たちは思春期を、否が応にも終わらせられた経験があるのだろう。

一方で、まだ終わっていない人もいる (自分もそうだろうと思う)。

どちらが良いのだろうか、なんて考える。思春期に区切りがついていたほうがいいのか、それとも。

おもしろいことにこのロックバンド基準の思春期は、一般的な思春期の始まりと終わりと必ずしも一致せず、この理屈に則るならば短命な思春期を過ごしたり、対してまだ終わらない思春期の中にある人もいる。


「覚悟」はできているつもりだし、思春期というものがもし終わればもう少し落ち着いた人間になるのかな、と思いつつも、新盤が出たりライブを観たりする度にとても興奮するし、そういう気持ちは許される限り失いたくないな、と思うので、これからも続けばいいな、と思う。

暴いておやりよドルバッキー (角川文庫)

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Feeling your UFO

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