結果としてのコードは VCS を使っていればきちんと記録される。
「このコードのバグを修正」みたいなコミットログのなにがいけないか、ということは、たとえば if 文の上に「もし〜ならば」というコメントを書くと冗長であるばかりか、コメントというものの異質さが相対的に失われてしまって、いわば狼少年状態になってしまう。
コミットの diff に変更の結果は保存されているのだから、「こうした」ということをコミットログに書く必要はない。そんなこと書くくらいなら "Fixed" と書くだけのほうがマシだ。
人間がコードを書く価値というのはある変更を生み出すまでの試行錯誤 (計算) を記録できるということ。記録されないのならば存在しないのと同じ。試行錯誤という財産を記録しないのならば、それを行うのは出来損ないの機械だ。出来損ないの機械は要らない。
人間は間違いを犯すし、最初から完全なものを作れない。不完全なものを完全なものに近づけようとする試みが記録されることに価値がある。
機械になれない人間はコミットログを書かなければいけない。