「あの花」見終わった。
静かで閉塞感があって、終始、鬱屈とした雰囲気に満ちていた。思春期のモヤモヤした行き場のない感情を思い出す。
女の子の声優 (戸松遥、茅野愛衣、早見沙織) がとても泣きの演技が上手で11話とかうるっときた。
櫻井さんのドスの効いた声が好きで、ちょっと前だと「コードギアス」のスザクとか、ああいう低く唸るような演技が聞けてよかった。
ぽっぽの抱えているものは、最後の最後まで引っ張られていて、1周目でいきなり「実は〜」って言われてもいきなりだなあ、という印象が強かったけど、思い返すと伏線らしきものはあったような気もする。もう一度見返したら発見がありそう。
「とらドラ!」を観ていたときもそうだったんだけど、みんなどうあがいても子どものままで、大人になりきれていなくて、そういう中途半端さが痛々しくてかわいいなあ、と感じる。
つるこは亜美に通じるものがあって、目が離せなかった。あなるやゆきあつが、つるこのアシストで前を向いていくのに対して、けっきょくつるこは最後まで前を向けなかったところとか。つるこもけっきょく好きな人に気持ちを伝えられぬままでいたし。
でも彼らには未来があって、だから「花の名前」は「まだ知らない」んだろうな。今はまだ前を向いていないつるこも、これからゆっくり変わっていくのだろうし、そういう話なんだとおもう。
「とらドラ!」があくまで大河の話だったのに対して、「あの花」は群像劇だったんだなあ。