尾道に行って改めて望遠側に対する興味が増してきて、次に買うレンズとして見定めていたけど高いので躊躇していた。 ボーナスが出たら考えようかと思っていたけれど、今は連休中だし良い季節でもあるので善は急げの精神で買った。
前もって計画を立てずにこんな高額な買い物をしてしまうなんてどうかしていると思ったけど、それくらいPENTAX K-1で撮るのが楽しい。 K-7がやってきて初めて一眼レフを手にしたときのような、とにかく撮った写真に一喜一憂できる感じ。
連休中だしすぐに手元にほしかったので事前に調べて最安値だった大阪駅の八百富写真機店で買った。勇んでやってきたもののディスプレイを前にすると変な汗をかいて口が渇いて大変だった。 帰りの電車は方針状態だったけど、箱から出してK-1につけてみるとかなり大きいんだけどその組み合わせのかっこよさにニヤついた。
写り
事前に調べていたとおりとてもよく写る。やってきてから2日ほど撮ってみた程度では、逆光に強いし諸収差も目立たない。
ズームは初めてだけど、良い意味でズームであることを意識させられない。70mm, 100mm, 135mm, 200mmの単焦点を持ち歩くような感覚で使える。 実際にズームするときはこれらのキリがよい焦点距離のいずれかにしている。
ただ135mmは気持ちの上であって、EXIFには130mmか140mmと記録される。おそらくズームが10mm単位なのだろう。
使い勝手
DCモーターでAFは静か。静かなところでAFを作動させるとSDMとは違う音が聞こえる。
単焦点を使うときにAF測距点をゾーンで指定していたが、このレンズの場合は点のほうが使いやすいと思う。 このレンズはというより望遠なら、か。望遠で撮るのが初めてなので勝手がまだよくわからない。
ボディから被写体に向かってフォーカスリングがあり続いてズームリングがあり、フォーカスリングが重心よりややカメラ寄りになっている。 手持ちでフォーカスリングを回してMFするのは少し難しそう。
単焦点ばかり使ってきたので、とにかく大きくて重い。しかし脇を締めて肩幅程度に足を開き若干斜めに立つ基本的な姿勢を守れば大して筋力がなくてもわりと安定する。
インナーズーム、インナーフォーカスなので鏡筒の長さがズーム全域で不変のため勝手がよいのも嬉しい。
PENTAX K-1の手ブレ補正がよく効いているのか手持ちでもほとんどブレない。 とはいえ望遠端の200mmにもなるとファインダー像がかなりブレて撮影しづらい。
カメラと併せると3kg近くになりとても重いが、右手だけで持ち歩いてもさほど重さを感じない。 グリップに右手の指を引っ掛けるようにすると楽に持てる。むしろレンズを横にして両手で持つほうが疲れる。
K-1に付けた状態でフードを逆に付ければ普段使っているAcru Mini Bonoにも入る。しかし仕切りは外さないといけないし他にほとんど荷物は入れられない。 他に交換用のレンズを入れようにも付属のソフトケースに入れるとかなりかさばるので難しい。 別の鞄を使うか、レンズはこれだけと割り切るしかなさそう。
三脚座の外し方がわからなかったがLOCKと書いてあるつまみを押し込むと脱落防止機構のロックが外れるという仕組みになっていた。 三脚座だけで数百グラムあるし普段は三脚を使わないので外しておくことにしている。
感想
いままで買ったレンズの中で最も高くて大きくて重くて、K-7を買ったときはまさかこんなレンズを買うとは思っていなかった。
普段は単焦点しか使わないけれどそこに並んでも納得できる写り。
望遠の画角が初めてということもあるけれど、大きくて重いという欠点に目を瞑れるくらい撮っていてとにかく楽しくなる。
あまりによく写るし画角に慣れていないことも手伝って自分の腕が上がったような錯覚に陥りがちなので、しばらく重点的に使ってレンズに撮らされる状態を脱してものにしたい。