MacBook Pro (Early 2011) を購入するまでの5年間

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

メインはUbuntuで、たまにWindowsを使うような生活だった。Rubyでスクリプト書いて遊んだりするし、いろいろ入れて遊ぶのにLinuxは都合がいい。というかWindowsとLinuxがあればたいていのもので遊べるし、差し迫ってMacが必要というわけでもなかった。

しかしUbuntu (Linux) ではAdobe製品はつかえないし、GUIアプリケーションはクオリティにばらつきがある。WindowsはWindowsでGUIアプリケーションは充実しているけど、Rubyなどの*nixに由来するものを入れて遊ぶには手間だったりする。

Macは間の子というか、いいところどりのような、どっちつかずのような、というかんじかもしれない。といっても、大きな不満はないのでいいところどり、という印象が強い。

Macについての印象を述べるときに、できるだけLinuxやWindowsと公平に比較しようとおもってソフトとハードで切り分けて考えたいのだけど、どうにも限界がある。そこがMacの強みである、ソフトとハードの統合なんだとおもう。

先に述べたように、ソフト面だけでいえばWindowsとLinuxを併用するので事足りていたといえるので、Mac (OS X)に移行する必要性はあまり感じられなかったのだけれども、ハード面ではそうでなかった。

可搬性に欠けるデスクトップマシンを使っても、性能を使い切れるわけでもないし、宝の持ち腐れというかただの場所食いになることは明らかだし、ラップトップを選ぶことは決まっていた。

で、ラップトップを選ぶ上でいろいろ条件を設定してみた。

  • メインマシンとしての使用に耐える処理能力
  • 先のあるプラットフォーム
  • 英語配列のキーボードを選べること
  • テンキーがないこと
  • 優秀なポインティングデバイス
  • 剛性に優れた筐体
  • 愛着の湧くデザイン

いままでメインマシンとして使っていたデスクトップを捨ててから改めてマシンを選定するので、いわゆるネットブックのようなサブマシン程度の処理能力だとつらい。ブラウジングとコーディングは問題なくとも、写真のRAW現像にはつらいだろうから、パフォーマンスとコストのバランスをよく考えたい。

また先のあるプラットフォームというのも重要で、これはそんなに大局的な話でなくて、たとえばもう型落ち寸前の規格ばかり使われていて、メモリやストレージを交換しようとしたときに価格が高騰していたり、そもそも市場に流通していない、最悪、メーカーにも交換部品がない、みたいなのはいやすぎるので、現行規格か最新の規格の一世代前くらいに留めておきたい。

英語配列のキーボードは括弧などの配置がJIS配列より使い易い位置にあるというのと、キートップが少なくてシンプルなところ、また印字もシンプルなところが魅力的なので必須とした。テンキーがないというのも同上。(しかし使ってみるとテンキーは外付けでいいから欲しくなるときがある)

優秀なポインティングデバイスというのは言わずもがな。キーボードもそうだけど、ラップトップに求めるのは高度に統合されたハードウェアなわけで、わざわざマウスとかキーボードを持ち出したくなるようなハードなら、いっそMac miniのようなマシンと各種入力デバイスを持ち歩くほうがよっぽどいいとおもっている。ちなみにMac miniMacBook Air 13"と比較すると、重さが同じくらいで、寸法は2/3くらい、厚さは3倍くらい。

マルチタッチに対応したトラックパッドはMacほどジェスチャが豊富でなくていいからデファクト・スタンダードであってほしい。クリックボタンを別に用意するなんていやすぎる。

入力デバイスを個別に持ち歩きたいとかなら、タブレットでも買って持ち運べばよいとおもう。

剛性に優れた筐体というのは持ち運ぶのだからヤワだと困る。可動する部分や着脱できる部分が多い筐体を見るとそれだけで不安になってくる。

愛着の湧くデザインというのは、コンピュータに限らないことで、ものを選んで買うときに減価償却のことは当然頭に入れておくべきだとおもっていて、長い時間をかけて手に入れるときに払った価値以上のものを得られなければ、それを手に入れる価値はないともおもっている。長い時間をかけて使うということは、当然飽きがこないというのも重要だろうし、愛着が湧くことも重要だとおもう。愛着が湧けば必然と大切に使うから寿命が伸びる。なにより、好きでないものを長い時間を過ごすのはとてもストレスがたまる。世の中において選択の機会はおもったより少ない。自分が使うコンピュータくらい好きなものを好きなように選んで使えてしかるべきだ。

こういった条件でフィルタリングして最終的に買ったのがMacBook Pro 13"だった。

Macに決めた理由はいろいろあるけど、強いて上げるならAppleの製品サイトが見易いこと。ThinkPadも見てみようとサイトを見てみようとしたら、JSでポップアップを使って開く仕様になっていて、マウスの中クリックで開こうとしたら失敗したところで、ThinkPadが候補から外れた。

ラップトップを買おうと考えはじめてかれこれ5年ほど経ってやっと購入に至ったが、それまでに数々のサイトにアクセスしたようにおもう。けっきょくAppleのサイトが眺めてニヤニヤするのに快適な環境だった、というのが一番の決め手だったといえる。

このモデル (Early 2011) は発売から日が経っていないうちに買ったこともあって自慢できるし、ほんとに買ってよかった。たぶんこれからもMacBookシリーズを買うとおもう。