#17

母と二人で動物園 (地元、日本一有名なアレ) に車で行く。人でごったがえしていてひどいかんじ。敷地の中央に巨大な建物があり、その中に動物がいる。

土手 (そんなものはない、実際は山の上にあるところだから) まで来たがあまりの人の多さに辟易する。

ぐるぐると敷地内を回ったあげく、親戚と会って、「家に帰りなさい」という話になった。高2の秋に引越した家 (売った) は、親戚が買い戻してくれたらしく、祖母がしきりに「さあ、はやく、かえりなさい。ちゃんと取り返してくれたんだから」と言っていた。ばあちゃん、取り返すもなにも、売っちゃった家なんだよ、と言うが、あまり聞かせるつもりはない。

家について、いつも車をとめていた場所にとめて、「ああ、戻ってきたんだ」とおもい、母がドアをあけると明るい玄関の光が差し込んできた。

場面が変わって、体育館のようなところ、メジャーリーグの練習が行われていて、同じ中学校の人間をはじめとして、たくさんの人間が体育館の中にいた。

コーチらしき人がインタビューに答えていて、ふと思い出したようにノックをはじめた。こんなにたくさん人がいるのに危ない、とおもったが誰も気にしていなかった。コーチのノックをきっかけに、一斉にキャッチボールをはじめた。硬球だったのでとてもこわい。

案の上、「カコッ」という、頭に硬球が当たる音がしはじめた。おれは、べつに仲良くもなかった、テニス部の男とやっていたが、そいつが誰かに当ててしまったらしく、いじめっ子気質というか、リーダーシップをとりたがる連中が、「あーあ、当てちゃったw 危ねえだろーw 気をつけろよーw」と口を出す。無性にムカついて、すぐ傍にいた目立ちたがり屋の一人の顔に、おもいきり硬球を当てたらどうなるだろう、とおもったけど、こんな至近距離じゃやりかえされるな、と判断してやめた。

その後、いきなりボールが飛び交う量が増えて、怖くなったので、おれはキャッチャーミットを顔にあてながらしゃがみこんだ。ふと、キャッチボールは終わって、「整列しなさい」と言われた。「整列しなきゃ」とおもって移動するが、さっきの目立ちたがり屋が、「どこにいくんだっけ?w」と聞いてくるので、答えようとしたが、3日間も歯を磨いていないことを思い出して、「やばい、口が臭い」とためらい、そっぽを向きながら、ぼそぼそと答えた。「え、なにw」と聞いてくるそいつは、まるでおれがやらかした失態を見透かしているようでムカついた。