学校(小学校か中学校か高校か、まったくわからない)の校舎にいる。曇りの日で日差しがあまり入ってこない教室の中にいる。
教室の黒板にはスクリーンがあって、そこにプロジェクタでスマブラXがプレイされていた。教室の中に遊んでいる人は誰もいなく、おれと友達だけがいた。
外から銃声が聞こえる。ガガガガガという音、ガラスが割れる音。銃声は急にこちらに近づいてきた。外からと廊下、二方向から雨のような銃弾が注がれたが二人には当たらず、おれと友達はずっと無言で無表情のまま目を合わせていた。
銃撃が去ったあと、どちらともなく「生きてるね」と呟いた。「じゃあ、行こうか」と友達が言うので、教室を出て階段を降りた。
階段はとても幅があり長く、ずっと降りていくとオレンジ色の照明が高級感を漂わせるホテルのようなところになっている。大理石の廊下と階段の境になっているT字路のところに大きなショーケースがあり、そこには様々な服が展示されていた。
「ご褒美だからね」と友達が言って、展示されている服を嬉しそうに手に取っていた。おれも、男物の商品を見ながらどれにしようか考えていた。これからいいホテルにいくのだし、少しフォーマルな印象の服を着よう、とおもって商品に目をやると男物はやけにカジュアルなものが多い気がして、ちょっと戸惑った。
「これにしようかな」と言って、マネキンの間に無理矢理入って着替えはじめたので、あわててそっぽを向いた。「ねえ、どおどお?」と聞いてきたので、振り返ってみると、グレーのレギンスにサイズのとても大きなジーンズをカットしたような少しダメージのあるスカートを穿いていた。ボーダーのチュニックとハット、それと長い髪が本当によく似合っていたので、そのまま言葉にした。「でしょでしょ?ちょっとイマドキの女の子っぽいしょ?」と得意気で言ったので、「イマドキの女の子より、ずっと可愛いよ」と言うと、一瞬驚いたあと笑ってみせて、「えらいね、上出来だよ。ちゃんと褒められたね。いい男になった」と言った。
おれも服を選んでみせると、「いいね、いい男だ」と褒めてくれた。一緒に歩きはじめて、どちらからともなく手を繋いだ。ちょっと照れ臭くて、指を絡ませる程度だったが、友達が「いいじゃん」と言ってがっしりと握ってきた。顔からぶわっ、と汗が出るような感覚がするほど火照ったが、いつも気になる身長の差が気にならなくて、ほんとうに楽しい気持ちでいっぱいだった。
ホテルへのゲートをくぐる瞬間に映像が切り替わって、「時のオカリナ」で再びデクの樹様の中に入るゲーム画面になって目が覚めた。