小学校低学年のころはゲーマーになりたかった (ゲームでお金を稼ぐ人だと思っていた)。テレビゲームが好きだったから。

小学校高学年〜高校生のころは作曲家になりたかった。いろんな楽器が好きでこれと決めて打ち込むことは難しかったから、それらすべてのアンサンブルを考えていたかった。

高校を卒業してからはウェブサービスを作る人になりたかった。インターネットがおもしろいと思ったから。

作曲家になることは自分から (積極的に) 諦めた。お金がかかるしなれたとしてもとても苛烈な現実に耐えられる自信がなかった。

自分がずっと好きで打ち込んできたものから背を向けてしまったことを悔やみながらも、でも仕方ない、これでは生きていけないのだ、と自分に言い聞かせた。自分ではどうせなれなかった、なれてもいいことなんてないよ、ならないほうがよかった、めざさないほうがよかったのさ。

いまはウェブサービスを作る人になった。いや、まだなっていない。まだ、自分がこうなっていたら楽しいだろう、という世界にはなっていない。ウェブサービスを作る人になりたかったのではなく、おもしろいことをしている人が、おもしろいことをしているだけで認められる世界に生きてみたかったのだ。まだできていない。

実際、働きたかったところで働いているし、やりたかったことができているが、驚くほどに感慨はない。まだ、為すべきことを為していないからだ。

人間は脆弱であり自分もまた人間なので、つらい、くやしい、むりだ、やめておけばよかった、いろいろあるが、自分の慰め方、ごまかしかたもわかってきた。