そういう気分だったので阪急宝塚線に乗ってみた。梅田行きに乗って十三で急行宝塚行きに乗り換え。
事前情報としていろいろ知っていたけど、あまりおもしろみがなかった。都市間を駆け抜ける目紛しさもないし、かといってのどかな沿線風景が広がっているとかということもなく、中途半端に田舎に入り込んだ狭苦しい風景だった。
車両の乗り心地もあまりよくなかった。カーブが多くてあまりスピードは出ないし、つまらなかった。これなら箕面線や能勢電鉄に乗ったほうがおもしろそうだとおもった。
宝塚駅で今津線に乗り換えて、西宮北口に向かう。各停でのんびりしているけど、どんどん様子が変わっておもしろかった。甲東園あたりで若者が増えた。いま調べてみたら関学や西宮高校の最寄り駅みたいで、西宮に行く人はみんなここで乗るんだろう。
「風景」の移り変わりという点では宝塚線よりずっと起伏に富んでいておもしろかった。
そして西宮北口。梅田とはまた違う賑いのある駅で、何回来てもおもしろい。なんとなく雰囲気が東京っぽい。梅田は欧州っぽいけど、西宮は日本っぽいのかもしれない。
神戸線の十三ー西宮北口間のどんどん突っ切っていくかんじが好きで、この感じは京都線の高槻市ー長岡天神に近いものがあって好き。京都線は十三出てから淡路前後まで緩慢なのが好きじゃないけど。
こういう鉄道の沿線風景とか鉄道それ自体がもたらす生活における風だとか、そういうのを感じるたびにいいなあ、とおもうし、またうらやましくもあったりする。鉄道が生活に密着した地域ではなかったので、鉄道で通勤とか通学とか実は憧れていた。
私鉄王国とも言われる関西はどこもおもしろくて飽きない (宝塚線は飽きた) し、手軽にかつ安価に都市間を移動できるのは実によい娯楽だなあとおもう。北海道で都市 (旭川ー札幌) を往復するのと文字通り桁が違う。