珍しく早い時間に目が覚めた。体調が悪かったわけでも夢見が悪かったわけでもない。寝苦しいくらい暑かったわけでもない。外がうるさかったわけでもない。
少し不安になって曜日を確かめる。土曜日。二度寝を決めた。

起きて窓を開けると空気が乾いており、緯度か時間をずらしたみたい。空は少し遠く見えて、真夏から少しずれている。

台風前の夜は少し風が強いけど、雲はほとんど晴れてせめて今日一日だけでも穏やかな日だと思える模様。

この不意に訪れた秋の気配を感じさせる気候がいままでで一番嬉しい誕生日プレゼントでした。

日曜日、低気圧のせいなのかかなり頭痛がひどくて夕食を食べたあとにたまらず薬局で頭痛薬を買って飲んだ。

しかしこれが悪くて、胃に負荷をかけたみたいで吐き気もやってくるし頭痛はさほど治まらないしでソファの上で身じろぎひとつできずに苦しんだ。

水を飲むのも精一杯で、だんだん指先が少し痺れてきた。今思うと貧血っぽかったかもしれない。悪寒もしてきてこの蒸し暑い時期にパーカーをかぶってちょうどよくなったので、相当具合が悪かった。

あまりにひどいので胃薬を飲んで、1時間くらいじっとしていたらだいぶよくなった。

体との相性とか時々の体調とかあるにせよ、こういうことがあると気安く薬を飲まずになんとかするほうがのぞましいと思うよなあ……。

立華高校マーチングバンドへようこそ (前編)

読んだ。10月からセカンドシーズンが始まるのできっと新作が出るだろうと思っていたけど、まさかの立華高校とは思わなかった。

北宇治での話は特別に憧れる人とその熱に浮かされた人というかたちだった。立華高校シリーズで特別なのは梓だけど、本人に自覚がない。
自覚がないけど熱量がある人は自分の特別さを普通とラベル付けしてしまって周りの人間を苦しめてしまう。

梓は特別な熱を持っているけれど、でも人としての器はそこまでではなくて、器が追い付くのかどうかという話が続くのだろうと思う。

初心者だった同級生に対する焦りや嫉妬を抱える先輩の気持ちは今でこそわかるような気がするけど、高校生の頃はもうちょっと単純にしか考えられなかったような気がする。彼女たちが特別そういうことに自覚的なのか、それともあれくらいの年代の女の子はおしなべてそういうものなのか。

あと、この作品は時々やけにフェティッシュな視線を女の子に向けがち。男のものとは異なる視線で、彼女らはこういうところもこう見るのかと考えると、見てはいけないものを見てしまったような気になる。

好きな人と何をしたいかというと、話を聞きたい。

好きなもの、嫌いなもの、印象深かった人のこと、家族のこと、ひっそりと続けていること、XXXの話、などなど。

そういう話を聞かせてもらうことって人生の断片をわけてもらうことであり、まったくの他人同士の人生が重なるということをとても尊く思う。