カード会社から「年明けから引き落とし額がけっこうなことですが我が社としては肥旧です」みたいな手紙がくる。
心配ですみたいな話だと思うけど「肥旧」ってどういう意味なんだろうと思う。
金沢には DFA 15-30mm F2.8 と DA★ 55mm F1.4 と DFA★ 70-20mm F2.8 を持っていった。
PENTAX 超広角ズームレンズ HD PENTAX-D FA 15-30mmF2.8ED SDM WR 21280
PENTAX スターレンズ 望遠単焦点レンズ DA★55mmF1.4 SDM Kマウント APS-Cサイズ 21790
PENTAX スターレンズ 望遠ズームレンズ D FA★70-200mmF2.8ED DC AW 21330
で、金沢で撮った写真を焦点距離ごとに見てみると:
24-105mm みたいなズームが便利ズームとして売り出される理由がよくわかるなあ。しかし 20mm 以降の超広角は捨て難いから、まああったとしてなかなか買いはしないだろうし、買ったとしても DFA 15-30mm は持っていくだろうなあ。
DFA 15-30mm と DFA★ 70-200mm に加えて単焦点 (DA★ 55mm F1.4) という組み合わせは正解だった。街中は DFA 15-30mm でスナップできるし、金沢城では DFA★ 70-200mm が役立った。DA★ 55mm F1.4 は明るさがほしいとき、存在感を出したくないスナップにちょうどよい。
けど FA 31mm は持っていったほうがよかったなあと思う。DFA 15-30mm と焦点距離は被っているけれど、明るさとか写りとかぜんぜん違うし、スナップするときは 55mm より 31mm のほうがいいときもある。
これらを鞄に入れて持ち歩くとまあまあな重さになるけれど、バックパックに入れていたので肩は痛くならなかった。カメラにつけて持ち歩いているときが一番重かった……。それも DFA★ 70-200mm は重さに慣れない。
けど DC モーターでさっと決まる AF の使い勝手とか写りを思うと、なかなか手放せない。DFA 100mm Macro もいいレンズっぽいけど、置き換える類ではなさそうだなあ。
PENTAX 単焦点マクロレンズ 防滴構造 D FA MACRO 100mmF2.8 WR Kマウント フルサイズ・APS-Cサイズ 21910
もっと気軽な小さいカメラでもとは思うけれど、光学機器なのでそれなりの画質を求めるとそれなりに大きさになっちゃうんだよなあ、ほらオリンパスの Pro シリーズをご覧よ……と自分に言い聞かせている。
OLYMPUS 標準ズームレンズ ED 12-40mm F2.8 防塵 防滴 マイクロフォーサーズ用 M.ZUIKO ED 12-40mmF2.8PRO
OLYMPUS 望遠ズームレンズ ED 40-150mm F2.8 1.4X テレコンバーターキット 防塵 防滴 マイクロフォーサーズ用 M.ZUIKO ED40-150mm F2.8PROTC
逆にこれくらいで済むのか……という見方もある。
FUJIFILM フジノンズームレンズ XF16-55mmF2.8 R LM WR
フジフイルムの XF 16-55mm くらいを見ると、ああ大差ないしむしろ手ぶれ補正あるからこっちのほうがトータルではいいわ、と溜飲を下げるのだった。
13話の放送を目前に控えた25日にでかけてきた。場所は三室戸の水管橋と大吉山。天気もよく単なる散歩としてもポカポカして楽しかった。
聖地巡礼といいつつも、まあ近いところではあるので縁のある場所を軸に散歩して写真を撮ろう、というわりとカジュアルな気持ちだった。実際、GW にきたし。どちらかというと、自分が心を整理するために、というものだった。
あるいは無人のポートレイトというものを試みたといえる。これは受け売りだけれども、写真が捉えた時間の前後を想像させるような写真を尊いと思うし、物語のある表現はそれだけで強いし尊い。
トビケラが飛んでいなければ宇治は穏やかでいいところだなあ。
OP などで出てきた水管橋。ピーカンで太陽が真正面に入ったけど、空に冬独特の色合いが残っていてけっこう気に入っている。
原作を読んだときから特に9話のエピソードに対してはそれはもういろんな気持ちを抱いていたわけで、実際こうして撮ってみると感無量というかんじ。何が無量なのか、いまだに自分でもよくわかってないけれど。
無人のポートレイトというものを強く意識したフレーミングだと思う。
こうやって西日がさすんだなあ。
淡い光は回想っぽいかんじを意識したと思う。
大吉山。どんどん山が深くなっていくし人通りは少ないし、よく女の子ふたりで登ろうという気になったな……と思った。
しかして展望台からの眺めはこのとおり。
本当にきらめいて見えた。見下ろす宇治がこんなに光り輝いているとは想像もしなかった。
夕焼けが死と結び付けて考えられてきた歴史をあらためて思い起こさせられる。刻一刻と色がとけて、燃え尽きていくかんじ。灯りの乏しい時代はより寂しげで不安な光景が広がっていたのであろうと思う。
もはや言葉にできることはほとんどない。
強い視覚的なイメージが頭の中にある状態で写真を撮っていたので、かなりはっきりとした写真が多い。
写真を撮っていて伝えたいことというのはほとんどないけれど、捉えたいことは少なからず持っているし、特にこれらにはよく表れていると思う。
こういったなんらかのテーマで貫いて写真を撮る体験をあまりしてこなかったので刺激的だった。継続的に試してみたい。
今年は年末年始の暦があまり具合のよいものではなかったので帰省しないことにしていた。
掃除もぼちぼち済ませ、外食しようにも年末年始の休みに入って選びようがなくなってきたなあと思っていた大晦日、ふと金沢なら今 (15時) からでも行けるよなと思い立って、楽天トラベルでホテルを調べたら普通に空きがあるし高騰もしていなかったので、サンダーバードとホテルを予約して出かけることにした。
和歌山か三重で初日の出を見るのもいいなと思って調べたけれど、車なしでいい場所へ行くにはなかなか骨が折れそうなのでうやむやになった。けれど、せっかく帰省せずに自由に行動できるのだしという気持ちはまだあった。
2ヶ月前に初めて訪れてからもしばらくまた行きたいなと思っていたから、気持ちと機会がうまいこと噛み合った。
帰省ラッシュをぎりぎりかわしたのだろう、サンダーバードには空きがあって拍子抜けした。
あらかじめ調べて駅の近くで食事するあてがあることを調べた。向こうに着いてあてが外れてコンビニで済ませることになればあまりに寂しい。駅の近くで到着後の時間に寿司が食べられるお店を見つけたので駅弁など買わずに乗る。
金沢駅に着くと思ったより人はいない。まあもうすぐ新年まで4時間ほどといった頃合いなので当然という気もする。
金沢フォーラスで寿司を食べる予定だったけれど、空いている入口が見つけられなくて一周するはめになった。「正面入口からお入りください」という看板が立っているが、その正面入口とは……。けっきょく最初に見つけた入口が正面入口で、よく見ると空いていた。「正面入口からお入りください」と書かれた看板が立っている入口が正面入口だなんてなかなか温かい歓迎。
無事に見つけてにぎり桶と地酒の黒帯悠々をいただく。
行き当たりばったりで出かけてきた興奮がまだ醒めていなくて、味についておいしかった以上のことは覚えていない。ただネタのどれもが本当に溶けていくようですごい体験だった。
普段は日本酒をまったく飲まないけれど、お寿司にビールでもないかなと思って地酒の黒帯悠々を頼んだ。さっぱりとしていて飲みやすかった。
しかし日本酒をどれくらい自分が飲めるのかわからないのでちびちび飲んでいたらお腹いっぱいになってあまり飲めなかった。味噌汁と茶碗蒸しのついたセットだったので、なおのことお腹が膨れた。
味噌汁は魚の粗汁みたいな雰囲気でものすごくおいしかった。白身で脂がよく乗って出汁と葱の風味がよく混ざってどんどん箸が進む。あれはのどぐろだったのかな。
ホテルにチェックインしたら喫煙可の部屋でけっこうにおいがきつくてげんなりした。大浴場へ行くあいだ窓をあけて換気したけど焼け石に水だった。
お風呂に入ってぼんやりしていたらいつのまにか年を越していた。
7時くらいに起きて支度をしてチェックアウト。元日でどこもやっていないので駅ビルで和食を食べる。温泉卵がおいしかった。
元日の朝だからかがらんとした金沢駅の西口。そもそも東口のほうがバスターミナルがあったり鼓門があったりでメインストリート感はあるのでいつもこういうかんじなのかも。
飲食店に限らず美術館とかもやっていないのでどう歩こうかなと悩んでいたけれど、とりあえず東へ歩いて浅野神社を目指す。
橋を渡ると一気に地方都市感が増したように思うのは元日でがらんとしているだけではないはず。Google Maps が示すルートはとんでもないことも多いけれど、住宅街の中を通るちょっと気後れするような道へも背中を押してくれるので嫌いじゃない。
浅野神社は住宅街の中にあるこじんまりとした神社だった。元旦ということで甘酒が振る舞われていた。
浅野神社を出るころには晴れ間が見えてきた。好天は期待していなかったけれど、ちょっと欲が出てくる。雪が降ってもよかったけれど。
さらに20分ほど歩いてひがし茶屋街へ。
小京都って、ぶっちゃけ京都の下位互換だよね、みたいなことは金沢も思っているらしく自ら小京都ということはないらしい。まあそうだよね。
実際、京都に住んでいる人間としてどうなのかというと、まあここだけを目的地に金沢には来ないだろうなあというところ。
元日の朝なのでほとんど店は開いてなくてただ建物を眺めるくらいだったけれど、むしろそれくらいで楽しめた。あまり茶屋とかは行かないので……。
茶屋街の中心から一本挟んだ路地にはちょっと古風な家が並ぶ住宅街になっていて、この圧縮感は祇園などにはないものでおもしろかった。
てきとうに歩いていたら坂があったので登っていった。とりあえず高いところへいくといいことがあるはず。
しばらく登ると小さな公園があり、気付けばかなり晴れてきていた。
もうちょっと登るとお寺があって、展望台のようなスペースがあった。あとから調べてここは卯辰山の麓らしいとわかった。
レンズ交換しているうちにセンサーにごみがついたらしい……。わりと早い段階で気付けてよかった。
再び茶屋街に戻り、抜けて川のそばを歩きながら梅の橋を渡る。向こう岸に渡って近江市場を目指す。しかし近江市場はほとんど閉まっていた。まあ元日だしなあ。
ここから金沢城近くの尾崎神社を目指して歩く。小雨がだんだんとぱらついてきたけれど日は差しているので大丈夫だろうとたかをくくる。
さすがに歩き疲れてきたのでどこかで休もうと近江市場のあたりに出てきたら雨が強くなってきたので近くのスタバに逃げ込む。広々とした店内は空いていて、はじめて元日らしさを感じた。
昼前に差し掛かっており、ちょっと小腹もすいていたのでビスケットもいただいた。小一時間ほど休んで外に出ると嘘のように晴れた空が広がっていた。
冬の金沢で晴れ間を見ることができるとやけに嬉しい。
ちょっと歩いて尾山神社を目指してみたものの、初詣客がかなり並んでいて鳥居だけ見て帰った。
この前来たときは金沢城は見なかったので、金沢城公園を巡ってみた。かれこれ2時間くらいいたみたい。とにかく天気がよく雨上がりということもあって照り返しがきつかった。
広島もそうだし、金沢はこういう大きな緑地があることと、街に高低差があって抑揚のあるところが好きだと思う。京都にも二条城はあるけれど、あからさまに観光地で文字通り見て眺めるだけ。金沢城公園は、公園というだけあって開かれている。
そのぶん金沢城自体はしょぼいけど。第二次世界大戦で本丸は焼失したらしい。よくもわるくも遺産というものに人は縛られるという例だと思う。それで街を立てている京都みたいなところもあるのでよしあしを言えるものではないけれど。もし、たとえば主たる観光地が焼け落ちてほとんど好きなように開発できるとして、果たして京都のこの狭苦しい路地は残るんだろうか、とも思う。
ひととおり歩き回って、21世紀美術館の外観だけでも見て帰ろうと思ったので西へ歩いて香林坊のほうへ。
もちろん美術館は閉まっているのでまわりをぐるっと眺めて帰るだけ。
香林坊のほうに出てきて、武家屋敷を見て帰るかと思ってよってみたけれど、いまいちピンとこなかった。
天気がいいし歩いて駅まで向かおうと思っていたけれど、日も暮れてきたし疲れてしまったのでバスに乗った。
金沢駅でお土産を買いつつ、特急の予約をして一服する。本当はもう一度寿司を食べたかったけれど、並んでいたし近江市場も閉まっていたのでまた今度かな。そのかわり駅弁を買った。
前回とはうって変わって観光地らしい観光地を巡ったけれど元日なのでどこもあいておらず、アンバランスだった。とはいえ、人が少なかったし、穏やかな金沢を見ることができてよかった。
今回は駅の近くにホテルをとったけれど、さほど便利ではないので片町のあたりにとるのがよさそう (前回はそうした)。
今年は写真コンテストに応募することにした。
勝手がわからないしプリントしないとだめなんでしょ……って思っていたけれど、まあ探せばデジタル提出もありそうだし、プリントを求められても近所のラボに行くくらいはできそうだなと思った。
評価される場がないと成長しないっていうきれいな理由もあるし、2016年は少々粗雑なカメラ関連の買い物をしてしまったので投資しただけの成果があるのか見たい、という理由もある。
しかしフォトコンに応募して奮わなかったら奮わなかったで、やっぱりレンズが……とか逃げる余地を作ってしまいそうなので、やはりいろんな意味で健全ではない考え方のような気もする。
とにかく出してみて、自分がどれくらいのものなのか知ってみる。