KYOTO GRAPHIE 2017

今日は家の周りで酔っ払いのためのイベントがあるので出かけることにした。

いつも家の近くでパンを買って朝食とするけれど、酔っ払いのためのイベントにより近づけないので何も食べずに家を出る。水くらい飲んでおけばよかったと後から思う。

最終日なのでKYOTO GRAPHIEを見てまわろうと思い、まずは堀川御池ギャラリーから山城知佳子の「土の唄」。

暗室で写真展示を見ていたらズンズン音が響いてくるので連られていったら「土の人」が上映されていた。思ったより音が大きくかつリズミカルでMVっぽかった。

ギャラリーを後にして、久しぶりのBピラフをいただく。Bってビーフなのかなと思いながら上に乗っていた鶏肉を食べた。12時前に入ったら空いていた。12時半くらいから混みだしたのでそれまでに入れたらよいことがわかったのは収穫。

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それから歩いて川端まで行ってSfera ExhibitionでSIGMAの写真集コレクションを見た。

Wolfgang Tillmansの作品が目についた気がする。写真展も写真集もあまり頻繁に見るほうではないけれど、外に出ていくつもの写真集をめくって見るということはいままでなく、新鮮でリラックスできた。

写真展は「見てくれ!」っていうかんじで熱量高く作品選びやライティングがされているので「見るぞ!」っていうかんじでこっちも望まないとしんどくなるけど、写真集を眺めるのは図書館にいるのとさほど変わらない緊張感で済むので、心身ともに楽だった。

思えば起きぬけに「土の人」を見るのはかなり過酷だった。

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その次は近くだったのでTOILERPAPERの展示を見た。

やけに人が多く、特に家族連れが多かった。それもそのはずで写真展というよりかは美術展示っぽいかんじ。草間弥生展を思い出す。

あまりじっくり見るかんじでもなかったのでさっと見て帰った。

3Fでスタッフが記念撮影していて、よく見たらFUJIFILM GFX 50Sだった。そういえば富士フイルム提供だったなあと思ってよく見たらProfotoのストロボがセッティングされていて、いいものを見た。

それから地下鉄で烏丸御池に戻り、しまだいギャラリーでHanne van der WoudeのEmmy’s Worldを見る。

寝室の写真を中心に展示しているエリアでは床に無造作にシーツが敷かれていて、山や屋外の写真を展示しているエリアでは枯れ草が敷き詰められていた。特に枯れ草が敷かれた部屋は木々の香りも漂って本当に山にいるみたいだった。

「バスタブに入る兄弟たち」のインパクトが強いのでコミカルな展示なのかなと思ったら、写真家が出会った彼ら兄弟が亡くなるまでというストーリーがあって思いがけずショックを受けた。

しかしそういうストーリーがあることを踏まえて見ると「エミーとベン、ベッドにて」なんかは特に言い得ぬ慈愛を感じるし、作品全体が滑稽ながら枯れ草に表れるような少し寂しさもあり、しかし全体的には大仰ではない暖かいかんじがした。

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その次はRaphaël Dallaportaのショーヴェ洞窟を見た。

長編2m近い4Kモニター4つを繋いで360度撮影した写真を展示するというものでとにかく迫力があってよかった。

人をダメにするソファがモニターの前に置いてあって寝転がって見続けられるのが楽しそうだった。

作品が転換するときのフェードアウト・インが、最後にハイライトだけが残り、そしてハイライトから表れてくるため、ハイエストライトの輝点が一瞬、星の瞬きのように見えるときがあってきれいだった。

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それからRobert MapplethorpeのMEMENTO MORI

花の写真という印象を持っていたけど今回の展示的にも一般的にも肖像写真の人っぽい認知をされていそうだった。

こうしてみるとかなり非効率なまわりかたをしている。最初はシグマの写真集展示を見たら植物園にでも行こうかと思っていたので致し方ない。

植物園に行くつもりだったのでDFA★70-200mmを持っていたけれど、街中ばかり歩いていたので持ち出す機会もなく無闇に疲れてしまった。

いよいよあと1週間も切ってそわそわしてきた。

生きて帰ってこられるか心配しているけれど、現実的には、スリに遭うか、寝坊して飛行機に乗り損ねるくらいが問題になると思う。

特に帰りは朝7時半発の飛行機に乗らないといけないのでかなり過酷な早起きになりそう。

高山

連休の谷間にあたる1日と2日にせっかく休みをとったので高山に出かけた。いい時期だし、前回訪れた時は天気も悪く時間も足りず不完全燃焼だったからまた訪れたいとは思っていた。

京都から高山まで

名古屋まで新幹線で出てから特急ひだに乗り換えた。普段仕事がある時よりよっぽど早起きした。

名古屋駅で在来線乗り換え口を出たら図らずしも『君の名は。』と同じアングルだったのでちょっと感動した。せっかくなので味噌カツサンドを買った。

「特急ひだ」と表示されていて「ワイドビューひだ」じゃないことに気がつきつつも表記揺れだと思い込み、深く気にせずグリーン車をとったけれど、中間に連結されていてちょっと戸惑った。

高山1日目

天気がよくて気持ち良かったけれど、気温のわりに日差しが強くて歩きまわっていたらかなり疲れた。


筏橋を渡ってから南下する。途中で杉箇谷神明社に寄った。

まだ桜が咲いていた。




念願の日枝神社。一の鳥居を抜けた先の傍の車道が『氷菓』のシーンままだった。ここにタクシー止まったなあ、と妙に感動した。

杉がたくさん植えられていて日差しが遮られたおかげでだいぶ涼しく、初夏の香りが満ちた境内でしばらく休んだ。人の往来はあるものの混雑とはほど遠く、京都の喧騒が遠く感じられた。

川を渡って、また歩いてさんまちの方に戻る。けっこう暑かったのでバスで戻ることも考えたけれど、ちょうど行き過ぎてしまったところで次は1時間半も後だったので諦めた。

再び20分以上歩いて筏橋の西詰に戻ってきた。


橋の近くで昼食を摂って休憩。日差しはどんどん強くなってきてかなり疲れた。この日差しのまま真夏になったら大変なことになりそう。

昼食を摂った店は店員が繁忙に慣れていなさそうな印象で、料理を運んだり待っている客を案内するのに行ったり来たりしていて、その熟れていない風が新鮮だった。飛騨牛バーガーは素気なく出された。

日陰で休んだものの思ったより疲れていて、もうしばらく別のところで休もうかと思うけど手頃なところも見つからないので、宮川朝市を歩きながら北にある桜山八幡宮を目指すことにした。

目指すと決めて顔を上げれば向こうに巨大な鳥居が見える。


「Tシャツ屋」の看板に「やばい」を書き足したい。


「だがし」と来たら「かし」まで書きたい。


小川の傍には桜がまだ咲いていて、すこしだけタイムスリップしたかのよう。



飛騨一ノ宮まで足を伸ばしたいけれど八幡宮を出てからゆったり歩いていたら目当ての電車を逃がしてしまった。

これも縁だと思うことにして「かつて」へ。

https://www.instagram.com/p/BTlH59ABKY4/
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2階の窓際の席に通してもらった。普通の喫茶店よりも静かで雰囲気のあるにも関わらず、畳が敷かれていて座りこむことができるからか、不思議と落ち着けた。

窓から向かいの建物に達筆で「産科婦人科」と書かれていてやけに立地の良い病院だなと思っていたら、単なる作品で建物とは関係なかった。

再び高山駅へ戻り、飛騨一ノ宮へ。この写真は飛騨古川の方を向いているので、実際に乗った電車は背中側に向かう。

無人駅で人もいないけれどきれいにされているためか、不思議と寂しい印象はなかった。少しずつ傾いてきた連休前の平日。


水無神社を目指して歩く。目的は神社だけれど、道中、宮川の川辺が美しい。



連休中に祭りがあるようでその設営がされていた。人のいない神社、ただ祭りの予感だけがあるというちぐはぐな様子がおもしろい。特に夕暮れ時の境内にできあがった即席のステージは西日に透ける薄膜の神秘さと裏腹に俗世めいていて笑えそうなほどだった。


神社を背にして東のほうへ出てみれば、文字通り桜の花道ができていた。

駅に戻る道すがらふと北を向けば遠くに冠雪した山を望んだ。国見山だろうか。

旭川も京都も盆地だけれども、これほどまでに表情豊かに山に囲まれる景色は見たことがない。

高山に戻ってから一旦ホテルにチェックインし、シャワーを浴びた。

せっかく遠出してきたので奮発して飛騨牛を食べようと思い立って店を探し、出向いた。

https://www.instagram.com/p/BTlpO86Beeb/
飛騨牛ステーキすごかった……

店員さんに「旅行ですか?」と話しかけられて一言二言の会話をしたけれど、さりげなくてまったく嫌なかんじはしなかった。

高かったしお店の雰囲気もそれに見合ったものでありながら堅苦しいところはなくて落ち着いていただくことができた。こんなにおいしいステーキは初めてだった……。

ホテルに帰る道程はすこし肌寒かったけれど春より前に戻るほどではなく、オレンジ色の街灯に静まり返った夜の空気で酔いを覚ましながら、ここで生まれ育つことを想像してみていた。

4時くらいにものすごい吐き気に襲われて目が覚めた。半年に1回くらい吐き気で目が覚めている気がするけど、食べたものが悪かったこともない気がしていて体をどこか悪くしているのか疑うけど、スパンが空きすぎてよくわからない。

寝惚けた頭で近くのコンビニで前にも買った胃薬を買って飲んだら楽になった。けっきょく寝たのは5時すぎくらいで正味5時間くらいしか眠れなかったので眠い。

ハイソな私立高校に入学する事になる。

芸能人の知り合いばかりいるような人たちが通っていてかなりアウェイ。

入学式で高そうな服を着ている子と仲良くなって一緒に美容室まで行くことになる。

自分もカットしてもらおうと案内されるのを待つが一向に案内されない。

通りすがりに美容師が「切ってから一ヶ月もしないでくるとか嫌味か」と零すのを聞いて「そういうつもりはなくてただの付き添いです」と答えるがずっと冷や汗をかいている。