フィンランド #2

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

寝て起きたら頭痛はすっかり無くなっていた。

シャワーを浴びて仕度していざ出かける。

 

外に出ると完全に秋の気温と空気が漂い、途端に高揚してくる。よく見れば周りの人たちはジャケットや薄手のコートを羽織っている。5月にクロアチアを訪れたときよりずっと季節のずれがはっきりして、遠いところに来たという実感に湧き立つ。

 

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朝は店内で食べられるパン屋さんでピロシキを食べた。

朝9時のヘルシンキは冬のような傾いた陽射しに満ちていて、夜露に濡れた道が美しい。

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混むから朝早くに行くといいと案内されたのでスオメンリンナへ船で。

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スオメンリンナには灯台も兼ねる教会があるように要塞としての性格が強く海岸線には大砲がいくつもあった。

内陸のほうはそうでもなかったが海岸線は風がとんでもなく強かった。10mはあったんじゃなかろうか。

冷たく吹き付ける風と荒涼とした植生が思い描いたとおりのヨーロッパの海辺だった。誰もいない寂しげな景色もあわせて心躍る。

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一方の内陸は紅葉が進んだ木々が多くのどかだった。

ぐるぐる歩き回ったりベンチでぼーっとしたりで3時間くらい楽しめた。

 

再び船で帰ってからトラムで南へ。

海辺にあるCafe Ursulaでやや遅い昼食。

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やっぱりコーヒーを口にするとおなかの調子がおかしくなる気がする。

近くの丘に登って見舞わしてみたあとでサウスポートのほうへ戻りトラムでキアズマへ。

 

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性善説ということでガイドロープなどは本当に最小限だし他の人が写真撮っていても何も言われなかったしで、日本で美術館に入る時よりだいぶラフな感じ。

ビールの空き缶で作ったボートでフィンランド湾を渡ったドキュメントとその船の展示と、ジャパニーズボンテージカルチャーであるところの緊縛を雪や岩にやってみたよ写真の展示が同じ部屋にあったのがなかなかうけた。

 

歩いて夜を食べる予定のレストランへ。思ったより格式あるかんじで戸惑ったけど入った。

は、いいものの、スープだけいただくつもりがどうもstarterとmainを2つ頼むシステムらしく、急にそんなにお腹に収まるか心配になった。

サーモンのスープとニシンのフライをいただく。料理はとてもおいしかったので、サイズ小さめにしてもらうということを次回はしよう。

 

日が落ちたヘルシンキは適度な光で京都っぽい節度ある雰囲気がよかった。

日本は電線が見た目を悪くしていると言われるがトラムが走るエリアには電線が巡っていてそれなりの見た目だった。

ただその電線の真ん中に街灯がぶらさがっていたりして、それはかわいかった。

 

明日は朝早くにタリンへ経つのでヘルシンキはこれでおしまい。

見切れなかったところがたくさんあるので惜しいけど、今の気候といい、海辺に面した地理といい、街のスケールといい、大好きになってしまった。夏も冬も見てみたい。