言葉を選んで残すのは好きだけど、強くはっきりとした形を持っていて、難しい。
実写映画も同じように見るのが苦手。本物の人間が、本物の世界で、本物の行為を繰り広げる。その隙の無さが息苦しい。
だから疲れてしまうと、音あるいは音楽に立ち返ることになる。原始的であり抽象的であり芸術的であり信号的である。
先週、『響け!ユーフォニアム』のコンサートをロームシアター京都で見た。ホールで聞くとまず音楽である前に物理現象として音が発生するんだということを感じた。
ずっと音楽を耳にしてきたけれど、こんなに音楽を聞きながら文字通り体を震わせるものだということを実感したことはないかもしれない。あるいはもう忘れていたのかもしれない。
いずれにせよこの空気を震わせる現象が好きで、もっと傍で振動を感じていたいと突き進んだら自ら震わせることになった、というのが正直なところだと思う。
自分もいつかあのホールで吹きたい。