この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

ぼやぼやしているうちに4月になった。関西に来てから5年が経って6年目に入る。

京都はもちろん大阪や、奈良、兵庫、滋賀といった関西全体を好きになっている。

子供をもうける同僚が増えてきて、京都勤めの同僚の子供は当然京都生まれになるわけで、ずいぶん不思議なかんじがする。

自分にとって京都ないし関西という土地は、学校という嫌なことがあっても際限なく続く地獄のあとで「嫌なことがあればそれから逃げる」だけの裁量を持って住みはじめて好きになった土地であって、生まれ故郷に対する愛着とはまた別の種類のものだと思う。

京都で生まれ育った人たちも同様に、嫌なことがあっても行かなければならない学校という地獄への通学路というトラウマをこの地に持つことになるのかもしれない。そうすると、僕がこの地を尊く思うような淀みのない感情を、彼ら彼女らは持つことはできないのかもしれない。もちろん彼ら彼女らが楽しく学校に通うこともできるかもしれない。

いま住む京都やその周りの街のことがちょうどよくて好きになりつづけてきた。けど、あまりにちょうどよすぎるし、それにもっとこういう気持ちを味わいたい。大阪から京都に引っ越してきたときの、あのワクワクをまた味わいたい。