- 作者: 西尾維新,VOFAN
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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既に発売されていると知ったので昼休みに買いにでかけた。昼休みに少し読んで、帰ってきてからぱらぱらと読んだ。
あまり活字を読むことに慣れていないので、これくらいのテンポ感がよい。すなわち短編をいくつか綴じたかたちだと集中を保つことができる。
読書に対する意識もだんだん変わりつつあり、物語を読むことは、なんというか疲れる。どうにも読書というのは肩肘が張りがちだ。正対したがる、といえば多少は聞こえはよい気もするが。
本を読むとき、そこにある表現そのもの、言葉や文、ひいてはページ構成のリズムや美しさに惹かれ、味わいたいと思う。
物語というのは、読んだ人間の頭の中に発生するものだ、という信念のような思想のような、そんなおぼろげなイメージがあるので、お仕着せのような物語を読むのは、どうにも疲れてしまう。
日記のおもしろさがなかなか伝わりづらいというのもそういうところにあるかもしれない。
自分は他人の日記を読んで、かってに物語をつくって、それを味わっている。きっとこんなことで苦しんだのだろう、あんなことがしたいのだろう。
そうして自分がかってに作り上げた物語の抑揚にあわせてその人になにか変化が訪れたときの不思議な感覚。三次元の中の二次元がまた別の三次元に飛び出したような、そんな現実が壊れるかんじ。
「人生の物語」がおもしろいかどうかは、あなたは気にしなくていい。