自殺日記 #1

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

仮想的に自殺してみることにした。 Web サービスのアカウントを消して、インターネットのコミュニティから断絶されることを比喩として自殺という文化がある。それをリアルのコミュニティでやってみよう、とおもった。

今、連絡をとりあっている中学・高校の同級生はわずかで、それらの人間に根回しして、成人式までの間、おれが生きているらしい痕跡を残さないことに協力してもらう。おれの話題が出たら、「知らない」というフリをしてもらう。そして、成人式を境に、それとなく「あいつ、死んだらしい」という噂を流してもらう。それで、一体、どれくらいの人間が「あいつは自殺した」ということを信じるのか、という社会実験みたいなもの。

たぶん、Web上でのこのアカウントとリアルのおれを結びつけられる人間は非常に限られていて、連絡をとっているわずかな人間とほぼ同じなので、Web上での情報の隠匿はしない。中学・高校の同級生はほとんどがケータイから見える「インターネット」しか知らないので、きっとおれのアカウントを見つけられないだろう、とタカをくくっている。

長いスパンでやる遊びだが、それなりにおもしろそうだし、成人式で顔を合わせなくてすむ、というメリットもついてくる。とてもオトクな遊びだ。