尾の沼公園、古川

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富山は宇奈月の尾の沼公園を目指す。北陸道の黒部ICを降りて14号線をひたすら走っていく。道の駅を過ぎて橋を渡ったあたりから急に民家の気配がなくなって自然に分け入っていく雰囲気が出てくる。

ただ初夏の晴れた日の川沿いということもあって水遊びする家族連れとかがいたり、トロッコに乗る客がぽつぽついたりして、黙々と運転に没頭できる道というわけではなかった。

尾の沼公園は澄んだ湖面に新緑が映える峡谷、そこを走るトロッコと併せてまるでスイスにでも来たかのような風景で、思っていたよりだいぶ感動した。 後から調べたところ、すぐ近くのとちの湯の評判も良かったので次は寄りたい。今回は何の準備もしていなかった。

戻る道すがら道の駅で遅い昼をいただいた。ここは宇奈月ビールというブルワリー直営のレストランだそうで何本かタップが繋がっているみたいだった。一人で車に乗って出かけるのは気楽で良いけれど、良い店を見つけてもお酒は飲めないのが惜しい。

なんとなく走り足りなくて、富山から下道を走って岐阜まで行けそうだったので寄ってみることにした。富山ICで降り41号をひたすら走る。楡原交差点を越えるまでは車通りがけっこうあるわりに片側1車線で、右折車に遭遇すると身動きがとれなくなってだいぶ窮屈な道だった。

神通川沿いを走りはじめてからはアップダウンのあるワインディングで眺めは良いけれども、速度回復をあまりしない先行車がいるとメリハリもなくただ長い国道でしかなかった。

しかも360号線に入ってからしばらくして、下りの区間でヤリスにしこたま煽られて気分が悪かった。そもそも法定速度前後で走っているし、待避所も待避に手頃な路肩もなかなか見つからない狭い道路で後ろにべったり付かれても危ないだけだよ……。

おっかない車に前後を挟まれたせいかフィジカル・メンタル共に疲れた。気多若宮神社によって休憩がてらお参りし、帰路へ。バイパスから中部縦貫自動車道を経由して東海北陸道に乗って帰宅。

レインボーライン

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定期点検を受けた足でそのままドライブ。今日は福井のレインボーライン。

風の強い曇りで、雨が降る予報は出ていなかったけれどかなりぐずついていた。そのおかげというわけではないだろうけれど、有名なスポットのわりにまったく車はいなかった。 ツーリングしているバイクのグループを2組見かけたくらい。

おかげでだいぶのびのびと走れた。楽しくて2往復した。手頃なワインディングというかんじ。 道中の展望はまったく無いけれど、どうせ見る余裕はない。

頂上に展望台があって曇っていたけれど見下ろす湖はきれいだった。晴れていたら日本海がきれいに見えていたことと思う。

MAZDA3 定期点検

オイル交換時期をだいぶ外れてしまってからの交換になってMAZDA3には申し訳ない。

点検が終わってから走ってみたら明らかにシフトの感触が変わってパンパンギアが上がるようになって笑顔になった。と同時にメンテさぼってごめんねって気持ちになった。

アルコールに侵されて傷んでしまったステアリングはメーカーから対策品を取り寄せて交換となったのでまた後日変えてもらうことになった。

MAZDA3が納車されて半年が経った

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半年が経って走行距離は2万kmに満たないくらい。正確には3月末で6ヶ月だったので7ヶ月半ほどになる。

車について

外装

一目惚れはまだ覚めていない。半年経っても飽きは来ない。

ロングノーズ・ショートデッキと特徴付けられるプロポーションを持っており、スポーティでかっこいい。
最近のFR車も衝突安全のためにフロントホイールハウスからノーズ先端まで距離がそれなりにあるので、サイドから見た時にプロポーションからして明らかにFFという雰囲気は漂っていないのではないか。

それでいて全幅は1,800mm以下 (1,795mm) に収められていて、特別コンパクトではないが、より大きいボディに比べてデザイン上の制約が多い中で美しく見せるための工夫が凝らされている。
その上、取り回しなどの点で実用性を失っていないところが好き。

ポリメタルグレーメタリックというカラーも気に入っている。光線状況によって塩化ビニールのようでもあり金属のようでもあり、ブルーのようでもありグレーのようでもある、そんなカラーなので文字通り見る度に表情を変えてくれる。
被りが少ないのも良くて、MAZDA3はもちろん、他のマツダ車を見かけても大抵はソウルレッドで、次いでマシングレーとか。

不満らしい不満はないけれど、強いて言えばウィンドウモールはクロームよりピアノブラックの方が引き締まってよりスポーティでかっこよくなると思う。*1
セダンはエレガントさ重視でクロームで良いと思うけれど、ファストバックはもう少しスポーティさを押し出しても良いのにとは思う。
ちなみに調べるとブラッククロームのモールは市販されているようだけれど、しばらくは吊るしで乗るつもりなので交換とかは今のところ考えていない。

内装

車格がひとつ上・価格でいえば50~100万以上高い車と比べて遜色が無いか優れていると評されることが多いようであるMAZDA3の内装だけれども、実際高級感がありそれでいて嫌味がないところが好き。

ファストバックの内装は黒基調で暗いとさえ言っていいが、これは視界を引き締めて包まれている感覚を強めスポーティさを演出するものだとポジティブに捉えられる。
手に触れる部分でプラスチッキーな部分はほぼ無いと言ってよい。手近なところだとドア下部あたりだけれど、しょっちゅう触れる場所ではないので気にならない。

ただ、ピアノブラックが多用されているのは、多くのオーナーが気を揉んでいることからもわかるようにメンテナビリティの面では傷が目立ちやすく問題があると言っていい。
特に運転席右側のウィンドウスイッチなどが並んでいる部分は手でよく触れるので傷をつけやすい。自分はわりと爪を短く整える方だと思うけれどそれでもあっという間に傷がついたので、女性は特に苦労するのではないかと思う。

HUD

HUDが付いているのも気に入っている。メーターに視線を落とさずとも、

  • 速度
  • 認識した交通標識
  • ナビ (交差点名と距離)
  • 接近センサー表示

……などなど種々の情報が過不足なく確認できるので便利。

フロントガラスに投影するタイプなので、太陽光がとても強い時や雨や雪が降る夜間で対向車のライトが反射する際などはやや視認しづらいが、いずれの項目もメーターパネルにも表示されるし、センサー類は音でも報告するので直ちに問題が生じるわけでもない。

革シート

L Packageというグレードなのでシート表皮はブラック/ブラウンのスムースレザーになる。

最近、暑くなってきて実感しつつあるが、やはり日が差し込んで室温が高くなった時は暑いし、蒸れやすいと思う。
正直、こだわりはなかったのでファブリック地でも良かった。

また、どうせ革にするならBurgundy Selectionというグレードのボルドーレッドの内装だったらなお良かった。

MAZDA3のレザーシートの特にサイド部分は早々にシワやヘタれが出やすいようなので、そういうものと割り切るのが良いだろうと思う。

サンルーフ

たまたま条件に合う車に付いていて、探す際に必須とはしていなかった。あってもなくても良い、予算に収まりさえすればOKくらいの温度感。
だから、予算内で条件に合った上にサンルーフも付いていたのは非常に幸運だったといえるが、実際ついていると嬉しい。

まずもってファストバックの内装は黒基調で暗いが、スポーティさを演出すると好意的に解釈できると述べたが、暗いことには変わりはない。
しかしまずルーフの内側カバーを開けると上部から光が取り込まれるので格段に明るくなる。
夜間であっても、街灯のない道路を新月の夜に走っているわけでもなければ、それなりに光が差し込んでくるし印象はだいぶ変わる。

カバーがあるから日光が強い時は閉じておけば気にならないし、屋外に駐車しておく際に室温が極度に上がる心配もない。

一応、開口部が増え、また複雑な機構が追加されて若干の重量増になっているので、剛性など走行性能面では不利に働くことはあれど有利に働くことは基本的にはない。
が、そういうシリアスなことを考えて乗る車ではないし、オプションなので付いていたら基本的には楽しめる。

ちなみに走行中に閉じる際、速度がそれほど出ていなくても閉まるにつれて風を巻き込むすごい音がするので、その度に車両の空力設計について思いを馳せることになるのもおもしろいポイント。

安全装備

接近センサー類は全グレード標準で360°モニターはほとんどのグレードでメーカーオプションと設定されている。
自分の車は当然360°モニター付きを必須条件とした。最も、ディーラー中古車から付いていない個体を探す方が大変だと思う。

MAZDA3は後ろ斜めの視界が無いに等しいので必須オプションと言っていいだろうと思う。
また金沢市内にはとても狭い路地もあり、360°モニターは離合する時にしばしば役に立つ。
おかげで今までのところ一度も擦ったりぶつけたりといったことは起きていない。

接近センサー類はやや偽陽性が目立ちやすい。たとえばコンビニの駐車場から後退する際に対向車線を走り去る車に反応することもある。
が、信頼性を損うほどの頻度ではないし偽陰性傾向よりよっぽど良いので気にはならない。

また、地味に便利なのが側方接近センサーで、走行車線を走っている時に追越車線から接近してきた車があるとHUDとドアミラーのLEDが点灯する。
その状態で接近車がある方へ方向指示器を出すとアラートが鳴る。

車線変更や左折時の巻き込み確認の負担がこれでだいぶ減らせる。
もちろんバックミラーとドアミラーによる視認は欠かさないけれども、車線変更したいなと思った時に接近表示があったらその時点で思い止まることができるし、左折時にも心積もりをもって巻き込み確認ができるというもの。

走行

自分のMAZDA3はSKYACTIV-Xというマイルドハイブリッド機構を備え希薄燃焼を実現したガソリンエンジン搭載車になる。

MAZDA3に乗った期間ほぼイコール自動車に乗った期間で、そもそも絶対的な経験があるともいえないし、比較するほど色んな車に乗ったわけでもない。

が、それでも一言でいえば乗っていて楽しいし不自由がない。

シーン毎

街乗り・ワインディング・高速といったシーンのいずれも楽しい。あまりに楽しいので遠回りして帰りたくなるし、オートクルーズを使うのがもったいないので一度も使ったことがない。

ストップアンドゴーの多い街乗りでは、発進時にもたつく感じはないので、特に考えなしにクリープからアクセルを雑に踏んでもスムーズに加速してくれる。
ではただ右足を踏み込むだけで何がおもしろいことがあるのかというと、もちろんスキルを養う要素がある。
たとえばi-DMという加速度などを考慮して運転動作のスムーズさを評価してくれる機能があるので、スムーズでエコな運転と評価されることを目指してみるとか。
あるいはトランスミッションのシフトスケジュールを意識してスムーズかつ速く加速するようなアクセルの踏み方を試してみるとか、街乗りひとつとっても楽しい。

ワインディングで走ってみると、特別、回頭性が良いとは思わないが勾配のきつい坂からでもアクセルを踏めば滑らかに加速していく。
勾配がきつい坂で加速していくと速度はそんなに出ていなくとも感じるGが相対的に大きくなって、グイグイ加速している感覚に陥り、たいへん気持ち良い。

高速道路に出ても合流や追い越し時の加速は遅くないので怖い思いをしなくて済んでいる。
6速ATなので100kphで巡航すると大体2,000RPMを越えるくらいで巡航回転数としてはやや高いと言われるが、遮音がきちんとしていることとエンジン音がきれいなので疲れないのも良い。

特別速い (パワーがある) わけでもないけれど、レスポンスが良くまた特性がリニアで予測しやすいものなので、運転していて不安がなくきちんと操っている・一心同体になっているという感覚を持てる。
それはパドルシフトへの反応ひとつとってもそうだし、キックダウンの反応やATのシフトスケジュールなどをとってもそう。

SKYACTIV-Xの魅力のわかりづらさ・難しさ

ただ、難点を挙げるとしたらこのSKYACTIV-Xというエンジンはとかく高い・高価という点に尽きると思う。
それは初期費用もそうだし維持費もそう。

同等のグレードで2L NAのガソリンエンジンに対して約70万円、1.8Lディーゼルエンジンに対して約40万円高い。

最大出力と最大トルクについて表にまとめると以下の通り。

エンジン 最大出力 (Kw) 最大トルク (Nm)
SKYACTIV-X 140 240
1.8L ディーゼル 95 270
2L ガソリン 115 199

以下は最大出力。

- SKYACTIV-X 1.8L ディーゼル 2L ガソリン
SKYACTIV-X - 147.3% 121.7%
1.8L ディーゼル 67.8% - 82.6%
2L ガソリン 82.1% 121.0% -

以下は最大トルク。

- SKYACTIV-X 1.8L ディーゼル 2L ガソリン
SKYACTIV-X - 88.8% 120.6%
1.8L ディーゼル 112.5% - 135.6%
2L ガソリン 82.9% 73.7% -

いちいちカタログスペックを突き合わせるのも野暮と思う一方、40~70万という差額は安くはないし、その割に特筆すべきわかりやすい違いがないので、他人には薦めづらいというのが正直なところ。
実際、たまたま条件に合って予算内だったからSKYACTIV-Xにしたというだけで、最初から積極的にこれを選ぼうというつもりはなく、ディーゼルが良いかなと思っていたくらい。

同じ排気量のガソリンNAエンジンに対して最大出力・最大トルク共に約1.2倍程度向上することをもって70万の差額の説得材料たりうるか。

またカタログ燃費は確かに2Lガソリンより良いのだが、ハイオク使用時の燃費なので差額を回収するには数万km走らないといけないし、燃費・燃料費を第一に考えるのならば走行条件さえ合えばディーゼルのほうが圧倒的に有利なのは間違いない。

さらにSKYACTIV-Xはエアサプライや24V マイルドハイブリッド機構などを備えている関係上、MAZDA3のエンジンの中で最も重い。
他のエンジンを積んだMAZDA3は、試乗時にごく短い時間だけ乗ったディーゼルくらいなので比較してなにかを言う材料はないが、パワーウェイトレシオに影響を与えていることは間違いない。

ただ、MAZDA3のスポーティさと相反するエレガントさ・高級感は、アクセルを踏み込んでエンジンの回転数が上がった時の音の気持ちよさ・低速域での静かさという性質が大きく寄与しているといえ、それを最も体現しているのはSKYACTIV-Xだとも思う。

2022年現在、ディーラーの試乗車を見ると2Lガソリンかディーゼルが主でSKYACTIV-Xは1.5Lガソリンより稀と言っていいほどなのがネックなのだが、試乗して好きになれたらおそらくコストの高さは気にならなくなるくらい良い、ということは言えるのではないか。

まあこの評価は1.5年落ちの中古を新車価格から100万ちょっと安く買った上での評価なので、もし350万超ないし400万に届こうという価格を目にしたらもうちょっと評価は変わるかもしれない。
とはいえ今は乗っていて楽しいし気に入ったので、次にMAZDA3に乗り継ぐ時はなんだかんだSKYACTIV-Xを選ぶだろうと思う。

ドライブの思い出

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最近だと京都を経由して四国・尾道まで行ってきた。

運転が楽しいし気持ち良いので、長旅の帰り道、およそ500kmを6時間半かけて帰った時でやっとはっきりと疲れを感じる程度だった。あと1時間は運転できたと思う。

乗っていればもちろんのこと、車を停めて外に出た時に未だ飽きをおぼえないエクステリアを目にすると、ここまでこの車と来てよかったと思えるのでドライブの楽しさがより増している。

すっかり雪が溶けて久しく、まだ行ったことのないところを地図で探しては次はどこに行こうと考えるのが楽しい日々。

むすび

引き続きMAZDA3は乗って楽しく・降りても楽しく、最高の車となっている。

*1:GR86やスープラはブラックだった