クソデカ買い物

免許

karimen.hatenablog.com

半年くらいかかったけど、先日ついに自動車免許を取得した。

長かった……。フルタイムで働きながらだったのでかなり苦労した。

勤務体系は融通が利く職場だけれども、たとえば同じ日の朝と夕方に技能教習を受けるというのはやはり憚られるし、そもそも効率が良くないし、移動にかかるコストも無視できないし……とあって、想定よりだいぶ時間がかかってしまった。

それでも仮免に合格してから1ヶ月半で取得できたので、うまく噛み合えばなんとかなるものだと思う。

そもそも教習所が近場にある環境なら苦労も少なく済むはずなので、たとえば京都に住んでいた時に考えてみてもよかった。しかしこればかりは「たられば」の話をしても仕方がないのだけれど。

とにかく苦労したが嬉しい。

MAZDA3に試乗

そんなこんなで無事に免許を取得したのでディーラーへ商談に向かいMAZDA3に試乗させてもらった。

乗ったのはディーゼルのBurgandy Selection. 赤いパーフォレーションレザーの内装とディーゼルエンジンを積んだグレード。

内装

まず写真や動画で見ていた以上に内装がすごく綺麗でシックでかっこいい。革なのできちんと手入れしないと見た目がひどくなりそうなのはネックだけれども、ちゃんとメンテするぞっていうやる気にさせてくれる程度にかっこいい。まあ、通勤で毎日使うとかだとそうも言ってられなさそうなので、様々な意味で趣味性の高いグレードという印象を改めて抱いた。

着座姿勢が低めでかなりスポーティだった。運転席に座ると「あ、低い」と感じる。単に座面が低いというだけではなく、シート形状がやや寝かせ気味の姿勢をとらせようとしている……のかもしれない。

これは座席を調節しても印象は変わらなかったので、やはりシートがそうデザインされているのだと思う。

しかし、ではこれが怖いかというとそうではなく、アグレッシブに運転できるという印象を与える程度のもので、運転が楽しく感じられる。

運転している時の感触

近くの自動車専用道を試乗させてもらったのだけれど、全体的に運転が楽しくて初めて慣れない車に乗る恐怖感より楽しさがはるかに勝った。

アクセルペダルを踏んでいる時の姿勢がとにかく楽。自動車専用道だったので80km/hで巡行していたが、高速教習の時にすぐに感じた右足のだるさはまったく訪れなかった。

ブレーキの効きもしっくりきた。教習所で乗っていたトヨタ教習車 (カローラアクシオベース) は、最初にまったくの遊びがあり、そこからすぐにしっかりと効き、ちょっと緩い範囲があって、最後にまた強くなる、という印象だった。

エンジンブレーキから滑らかに減速させるのがとても難しくて踏みはじめにカックンとなるか、踏み込みが甘くて目標近くで強く踏み増してカックンになるか、とにかく滑らかに止めるのが難しかった。

MAZDA3は「これくらい踏み込んだら、これくらい減速するだろう」という予想と乖離の少ない効き具合で、一度踏んだらまったく恐れることなく運転できた。

教習以外で運転した経験がないにも関わらず実感できたので、かなりすごいと思う。

ディーゼルエンジンは、外に出ない限りそれとわかるような音はほとんど聞こえない程度には静か。社内では0km/hくらいから加速する時くらいしかカラカラ音は聞こえない。80km/hで巡行していてもまったく静か。

それくらい静かな一方で、斜度がそこそこきつい上り坂を走ってもアクセルの踏み増しがほとんどいらず、これがディーゼルエンジンのトルクか、と感動した。実際、視覚から上り坂と認識していなければ回転数もほとんど上がらないし気付かなかったと思う。

2020年11月の改良後のモデルだったせいか、初期型で言われている発進時のもたつきは感じられなかった。

総じて、とにかく運転していることが楽しくてもっと乗っていたいと思えた。実際、よほど疲れがたまってでもいなければADASを使いたくないと思ったほど。

運転に不慣れな身ながら恐怖を感じることはほとんどなかったのは、とても驚いた。

 

まあ、街中ではほとんど運転せず交差点での右左折は1回しか体験しなかったので、また印象は変わるかもしれない。

あとは、ICでの合流は確かにはっきりと斜め後方の視界が悪いと感じた。

車を注文

そんなこんなでディーラーに帰ってきて、中古の在庫を確認し条件に適う車両があり、条件に納得したので契約・注文してきた。

金額だけではなくたとえば金利とか接客してもらう営業の方の印象とか、諸々のチェックリストがすべて満たされていたので即決というかたち。悩むポイントがあるとすれば、大きな買い物をする覚悟くらいのもので、これは事前に吟味して決めていたのでその場で悩むことはなかった。

まあ、試算して車両だけではなく、駐車場の賃料やら税金やらスタッドレスタイヤ代に燃料費などなど、明らかに負担は増えるのは確かなのでそっちを見るとウワーッという気持ちにはなる。が、きつかったら手放せば良いわけだし。

というわけで、質量・価格共に人生最高値を更新する買い物をキメてきた。納車は今月中には、とのこと。

帰りはニヤニヤが止まらなかった。楽しみ。

31

去年

31になった。今週に入ってからやけに日付感覚がなくなっており、気付いたら月姫Rの発売日になっていたし、誕生日が来ることも直前に気がついた。

 

移住

d.aereal.org

めでたく今年始めに金沢に引っ越した。もう半年経っている。

コロナ禍にあってなんともいえないところもあるけれど、金沢というまちが持っている魅力と、新しい生活への期待感とでなかなかに楽しい。

 

一方、週末の気晴らしに無為に鉄道に乗るといった楽しみ、宇治へのおでかけなどは失われた。

あと地域のつてがなくなって、たとえばワクチン接種の余った枠を教えてもらうといったことができなくなった。友達とのSlackワークスペースでたまにそういう話をしているのを見ると、なるほどこういうビハインドがあるんだなと気付かされる。

 

とにもかくにもまだまだ金沢というまちを発見しきれていないし、もっと歩きまわりたい。

車の免許を取ろうと教習所に通いはじめた。ちょうど来週頭にみきわめを受けて、運がよければそのまま来週にも卒業試験を受けて免許が発行される見込み。

自動車に乗るなんて一生縁がないと思っていたしそのつもりもなかったけれど、MAZDA3という車を知ってしまって何もかもが変わった。

www.mazda.co.jp

半年くらいずっと眺め続けているけど、いやー、飽きないしかっこいい。

金沢はやはり車があれば便利ではあると思うが、必須だとは思わない。それでもわざわざさまざまなリスクや厄介を抱え込んででも免許をとって車を買おうという気にさせられたのは、よくよく考えるとけっこうすごい。

 

その他には、やはり自動車の運転をスポーツの一種として捉えた時に楽しみどきのピークのひとつが2030年を前にやってきそうだということ。

つまりEUを中心に進んでいるEVシフトに伴うピュア内燃機関自動車の衰退がある。

自動車を運転した経験がほとんどない自分にとってEVとICEVの楽しさの違いは評価できないけれど、ICEVをとりまくエコノミクスは不可逆的に変化してしまうことは確定路線なので、触れるうちに触ろうという気持ちになった。

 

あとはあまり意識していなかったけれど、ここ数年で久しぶりにまったく新しいことに取り組もうともしている。

もちろん気楽に楽しめることばかりではなく、責任やリスクがついてまわるけれどそれら含めて楽しみにしている。

スマブラ

3月くらいにメンバーシップコミュニティに入り、ちょくちょくフレ戦をするようになり、だいぶ成長を感じるし楽しさが一層増している。

特に「だれかと」対戦だけではモチベートされきれず目標の置きどころを見失っていたところに光明が指したこと、ホムラ/ヒカリという動かして楽しくその上強いファイターが参戦したことなどが追い風になった。

来年3月までに前職の同僚とコミュニティで一番対戦している人 (二人ともVIP中堅くらい) にBO5で勝つというのを目標に据えている。

ちょうどこの前、コミュニティでお世話になっている人に初めて一本とれて、かなり嬉しかった。

カジュアルな対戦だったし一本とったきりだったけれど、それでもかなり良い試合運びができたのですごく自信に繋がった。

DLCファイターは次の1体で完結ということで、スマブラSPというゲームもひとつの節目を迎えようとしている。なんとか自分にとって満足のいく結果を残したい。

VTuber

自動車やスマブラの試合などを見る都合、YouTubeを見る時間が増えた関係でVTuberのリコメンドを見かける機会が増え、ふとした時に見たらおもしろかったので追うようになってきた。

今は委員長 (月ノ美兎) とリゼ皇女のチャンネルを登録して追っている。

www.youtube.com

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二人のプレイするゲームに親しみが持てるというか、あまりFPS実況の楽しみ方がわからないのでそういうの中心のVTuberには興味がなかったけれど、ウマ娘や変なインディーズゲームを遊んでいるのは楽しく見られる。

エンジニア

先週のISUCON 11では予選敗退した。最良スコアが30000ちょっと、最終が27000いかないくらいで予選通過ボーダーにはかからなかった。

最後に自分が担当していた修正が間に合わず、あとから検証してみたところそれと軽微な修正で11万くらいになった。

これだけではなく、その他のコード修正でもチームメイトにGoのコードレビューをしてもらった時に知らないことが多かったし「window関数を使ったらいけそう」って言われても書けなかった。

とにかくソフトウェアエンジニアとしての地力が足りていないとはっきりわかった。

こういう状況の一方で、今の職場では実力があるほうのエンジニアだと評価されており、この組み合わせは非常にまずいと感じる。田舎の大将を張っていられる環境はいちばんまずい。

35歳で定年を迎えるならまだましで、当人はいつまでも現役を張れていると思い込んでいるが実際には何の役にも立たないというありさまは絶対に嫌だ。死んだほうがまし。

来年のISUCON (あれば) では本選出場する。

先に行くもの

実家で飼っていた犬が亡くなったと連絡をもらった。火葬は済んだとのこと。

もうそろそろかもと連絡が来て1週間くらいのこと。

 

自分が13か14くらいの頃に飼いはじめた。享年15〜6歳くらい。名前は自分がつけた。

その前に犬を飼っていた時のことなどから、自分は新たに飼うことに反対していた。にも関わらず飼うことが決まって、だいぶ怒ったおぼえがある。

それでもやってくることになったのだし、とせめて名前はつけさせてもらうことにした。それがどういう意味を持っていたのか、もうよく覚えていない。

 

室内飼いだったので大きな病気も怪我もしなかったけれど、いかんせん内弁慶な性格でよく吠えていた。

 

大学受験浪人していたころは、日中一緒に過ごすことがとても増えた。

自分がいるから構ってもらえると思っているけれど、こっちは勉強したいので毎日少し構って、飽きて寝始めたら勉強する、という流れがいつのまにかできていた。

それに味を占めたのか、自分が家を出るまでその生活は変わらなかった。

 

家を出て初めて帰省した時、どうにも見慣れない人間がいるぞってかんじの吠え方をされた時は、実はけっこうショックを受けた。

その頃にはもう良い年だったし、半年以上見かけていなかったら匂いも忘れ死んだのだと思ったのかもしれない。

荷解きをするうちに思い出したようだったけれど、ああ、そうか、家を出るってこういうことなんだと思わぬところからジャブが繰り出されたという印象が強い。

 

それから飼い犬や家族と顔を合わせる時間は指折り数えるほどなんだろうなと意識するようになった。

 

最近はめっきり寝ている時間も多く老け込んでいたけれど、大きな病気もせず概ね健康だった。

 

いろんな計算が狂ったのはここ1〜2年のことで、コロナ禍で帰省もままならぬ状態になった。

そうこうしているうちに、ついに冒頭に至る。

 

たぶんいろんなリスクを冒してでも看取るという選択はあったはずではある。

でも寿命を全うしようとしているだけだし、生者が勝手にゴタゴタするっていうのも単なる自己満足だよなって考えはじめると、今生を終えようとする飼い犬を言い訳にして本当に満足できるか? っていう疑問が湧き立ち、間違って高齢の親や生まれたばかりの妹の子に何か起こしてしまったら自分は一生飼い犬とそのできごとを結び付けて考えるだろうと想像できた。

それって本当に愚かで何の意味もないことで、けっきょく死にゆく者にとってはまったくの些事でしかない。

 

なので帰らないということを親に伝えた。そして今に至る。

 

今、まったく感情は凪いでいて、実感が湧かない。帰省したらいる気もする。

悲しいかといわれたら、初めて帰省した時のきょとんとした顔をされた時のほうがよっぽど悲しかったよ。

それよりも親や妹のことが心配ですらある。

 

この写真は3年くらい前。だいぶ白髪が増えてきたころ。これはこれでツートンカラーでかっこいいと思っていたよ。

いつまでも家にやってきたばかりの仔犬のように見えていたけれどとっくに人生の先輩になっていたんだよなあ。またね。

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今日の好きな曇り空。

こういう華やかでも明るくもないが、妙に心奪われる景色はたまにある。

 

フラットなようでいて繊細なグラデーションを持つ雨雲をどうにか突き刺しておけないかという戦いは、カメラを手にしてからずっと続いている戦いでもある。

これはカメラとレンズ自体の性能もいるしポストプロセスの技術もいるし、撮影体験としてもむずかしい。しばらくは続くテーマでもありそう。

 

拡散されdefuseされた自然光は、晴れ渡った時の強いコントラストとは違う、じわりと包み込むような感覚を呼ぶ。