この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

6月24日

紫陽花を見たいなと思って三室戸寺に出かけた。

昼は同僚に教えてもらった清水五条の川沿いで食べた。ライチティーがおいしかった。蒸し暑い。

京阪に乗って宇治へ行く。三室戸で降りようかと思ったけどバスに乗る方が早そうだったので宇治まで乗る。

宇治に着いたら思ったより涼しい風が吹いていたのでやっぱり歩くことにした。源氏物語ミュージアムの傍を通って住宅街を歩く。

三室戸寺のあじさい園はかなり人が並んでいて辟易した。見頃できれいだったけれど、特に植栽を凝っているわけでもなく品種が珍しいわけでもないので、また行かなくてもいいかな。植物園のほうが西洋の品種もあって見所が多い。

帰りは京阪宇治から近鉄、地下鉄烏丸線を乗り継いで四条烏丸まで戻った。そのあと夕食を食べようと思っていたところは当てが外れて蒸し暑い中をけっこう歩く羽目になり悲しい気持ちになった。

6月25日

夕方から雨が上がる予報だったので植物園に行くつもりで昼すぎまで先週までのアニメを見ていた。

準備をゆっくりしすぎてしまい、植物園の入園時間に間に合わなくなってしまい、どうしようか悩んで松尾大社に行くことにした。紫陽花が咲いているらしいし、月読大社にまた行きたい。

壬生寺のバス停から松尾大社に向かう京都バスの路線に乗る。けっこう遠回りなので時間がかかったけれど普段自転車で通るあたりを車窓から眺めるのは新鮮で楽しい。

途中、いきなり豪雨になってびっくりした。松尾大社前まで弱まることはなく、降りてからしばらく阪急の駅で雨宿りした。

雨足が弱まってから参拝して、よく見るとあじさい園は16時で入場終わりと書いてあった。

雨が上がった後の境内はやけに静かで神域の存在を信じたくなるものだった。いつか来たときは山吹が綺麗だったなあ、またあの季節に訪れたい。

雨上がり、わりと涼しい空気を感じながら月読大社まで歩く。鳥居の隣に咲いていた紫陽花が思いがけず綺麗で、昨日の三室戸寺や今日の外れた予定の帳尻が整った気がした。

参拝したあと市街の方を振り返ると雨雲にディフューズされたのっぺりとした白い空が広がっていた。雨の後、ああいう顔をした空から注ぐ光の柔らかさもまた綺麗で、なかなか梅雨を嫌いになれない。

しばらくぼーっとしていて、そろそろ帰るかと軒下から足を踏み出せば霧雨が降っていることに気がつく。おやと思い門まで歩いていったところで途端に雨足が強くなり、身動きがとれなくなった。

今日は随分と気持ちが凪いでいて、雨粒が葉を叩き滴る様をゆっくり観察することができて、雨宿りに退屈しなかった。