岐阜・金沢旅行 #2 高山〜金沢

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

岐阜・金沢旅行 #1 京都〜高山 - 『言葉を吐く』 の続き。

高山〜富山

17:50の高山発猪谷行きに乗るために駅まで歩いて戻った。小雨は強まることもなかったが弱まることもなかった。少しスニーカーに水が染みる。

駅の売店でお土産を買い、せっかくなので飛騨牛を使った駅弁も買う。紐を引くと発熱してあったかい状態で食べられると売り出している弁当を選んだ。たしかなにかの化学反応をつかっているってどこかで聞いたけどなんだったかな。

10分前くらいにホームに降りたら既に列車はとまっており社内で待つ人もちらほらいた。制服姿の高校生がまばらに見受けられて、そういえば今日はまだ金曜日だったことを思い出す。

当たり前だし捉えようによっては失礼でさえあると思うが、観光でやってきたここ高山にも学校に通う人たちはいるんだよなあ。当たり前だけど、夢みたいな話だとさえ思う。
夢みたいなのは10年前に通り過ぎた高校生だったときのことなのか、高山での暮らしのことなのかはわからない。

遠い距離を隔てた先のできごとなんてほとんどフィクションみたいなもので、ともすればよくできたフィクションのほうがよっぽど共感できることだってあるだろう。

猪谷までは真っ暗な車窓から時折見える街灯りを数えるばかりだった。スマートフォンの電池は心許なかったし、そもそもほとんど圏外だった。

1時間ほどして着いた猪谷で2分ほどの乗り換え。すっかり日も落ちた時間に訪れた猪谷駅はこの世の果てかと思うくらい何も目に入らなかった。雨で冷えきった空気もあってやけに寂しかった。

高山から乗った列車の降り口付近には屋根がなく、小雨をパーカーのフード越しに受けながら乗り換える列車へ急ぐ。

乗り換えた列車はバスみたいな引き戸式で、こじんまりと少し古ぼけたボックシシートが地元の路線を走る車両に似ていたので、思いがけず懐しくなった。

富山〜金沢

富山で一度降りて、北口で富山LRを待った。乗れたらよかったけど時間もまあまあ遅く、雨も降っていたのでとりあえず写真だけでも。

どうやって金沢へ向かうか考えたけど、ワイドビューひだに乗って気分が高まった流れを断ち切ることなく北陸新幹線に乗るのが吉と自由席をとった。

金沢駅に着いてホテルまで徒歩で20分だったのでバスで向かう。駅前のバスターミナルがどことなく京都駅に似ているような気がした。京都駅よりも機能的だったような気もする。

ホテルについて食べ損ねていた駅弁を食べたら疲れが出てきて動けなくなったので特に出かけないことにする。

駅弁を加熱してから割り箸がついてないことに気がついたり、慌ててフロントで割り箸をもらったものの失敗して持ち手のあたりで割れてしまったり、駅弁ひとつで散々な目に遭った。

散々とはいうものの、特に嫌な気持ちでもなかった。今日一日で充分すぎるほど貯金できた。

大浴場があったのでたっぷり浸かった。なんと露天風呂もあり、繁華街の中心にあるビルの屋上で霧雨が降る中、風呂に入るというなんとも稀有な体験をした。