君の名は。 (3)

この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

3回目を見た。


冷静に落ち着いて見れるようになった3度目の鑑賞。

この映画、無音のシーンがかなり少ないことに気がついた。だいたい劇伴が鳴っている。耳の休まるときが少なく、少し疲れはじめた。

鳴っている劇伴も叙情的な旋律が鳴っている時間が多くて、うっとうしく感じることがある。引きがないというか。

『スパークル』が流れるシーンで三葉の台詞よりも歌が大きく響くのには笑いそうになってしまった。そこは引かないのかよと思った。

しかしそれでも見終わったあとに充ち満ちた気持ちになるのは、やっぱりストーリーがよいからなんだろうなあ。要素を取り上げると陳腐でさえあるけれど「ムスビ」という言葉でしっかり貫かれていて、最初は複雑に感じた入り乱れた時系列そのものにも意味があるんだなあ、と思うとじんわり暖かな気持ちになる。

奥寺先輩がかけた「ちゃんと幸せになるんだよ」という言葉が本当に好きで、ちゃんと幸せになろう、もう一度会いたいという気持ちを持った二人が再び会えたことがすばらしい。

幸せになることは、状態であってイベントではないから、再会できたことそのものは幸せとはいえないけど、ちゃんと幸せの方向へ向いて生きていくのだという気持ちに斜に構えるところなく正対できた二人がよい未来に向かっていったらよいと思うし、見たあとに自分にもそういう気持ちが残った。