この記事は筆者が見た夢を一人称視点で叙述した内容です。事実ではなく、実際の人物等とは一切関係ありません。

14時に目が覚めるもまた眠る。起きると9時だった。なぜ。

頭痛はすっかりよくなっていた。冷房にあたりすぎたのだろう。尾を引かなくてよかった。

今日はどうしようかとぼんやり考えていたら雨が降ってきた。自転車は野晒しなのでビニールシートをかけに外へ出る。この時期の関西とはまったく違う、冷たい雨が降っていて風も少しだけしっとりしてひやりとしていた。立ち止まって深く深呼吸する。死ぬまでにあと何度この空気を吸えるだろうか。

無為に午前中を過ごす。家に置きっぱなしにしているマンガを読んでみたりベースを弾いたり。そういえば街に出てスタジオに入りたい、とおもっていたんだけどなあ、まあ、しかたない。

昼は昨日のカレーをいただく。

昼を食べたあとしばらくして昼寝をしてみる。起きると雨は止んでいた。遠くのほうで光が差し込んでいる。

自転車に乗って街のほうへ出る、GXRを手にして。

ほんとうに寒くて最近買ったパーカーを着て出た。この時期の北海道だとちょうどいいだろう、とおもって持ってきたのだけどほんとうにちょうどよかった。

夕方、雨上がり、気持ちのよいとはいえない、けど明るくなりつつある空を見ながら死んでいく自分のことを考えずにはいられなかった。

よい方向に変わっていく自分がある一方で、大切だとおもっていた自分の中のなにかが失われ死んでいくさまを感じている。そういったものたちに感傷を抱くつもりはさらさらないけど、間違いなく自分は死んでいく途中にあるのだな、ということを強く意識させられた。

ずっとこの景色だけを見て生きていくのだろうと考えていた数年前の自分とは違って、きっとこれからはいま見ている景色が特別なものになっていくのだ。

漠然とした不安や閉塞感を感じつつも「どうにかなるだろう」と考えて過ごしてなにも変わらなかった日は死んでいった。自分はまだ死なずに、日々だけが死んでいくのだと信じていた頃、ほんとうに自分は死んでいなかったのか。

時間や風景とシンクロして死んでいく自分に気付かされた。