「あの花」も「俺妹」も、どっちも放送当時はそこそこ話題になっていたけど、ほとんどスルーだった。

琴線に触れなかったということはなくて、むしろ気になってはいたんだけど、なんとなくそのときはアニメを見るモチベーションが上がらなかった、んだとおもう。

イカ娘2期も最初は見ていたけど途中で見るのをやめた。おもしろいけど、毎週見る必要はなかった。最初の2話くらい見て、ああイカちゃん可愛いな、とおもって満足した。惹かれる続き物だと、ひとつでも落とすとわからなくなることがあるから落とさないように追いかける。アニメひとつみるのにも強くモチベートされる必要がある。

だいたいシャフト制作で新房監督作品は追いかける。ブランド買いみたいなもの。外れが少ないのでますます「次もこの組み合わせ見てみよう」という気になる。

その作品に対する自分の気持ちが盛り上がる前に周りが盛り上がると見る気が失せる。アニメ実況みるのつらい。2chの実況スレは中学か高校のときに国会の中継みながら書き込んだだけで、アニメの実況したことない。Twitterもアニメの時間になったら見ないようにしてる。ああいうわいわい感が苦手。とか言いつつたまにTwitterでしたりするけど、ほとんど独り言っぽい意識でいる。

リアルタイム視聴だと、生々しくなりすぎる。「おれアレとコレみてるけどおまえは?」みたいなやりとりが聞こえてくる。自分が楽しく見ているアニメに対して「(視聴を) 切った」とか見ると気分が悪くなるし、そうでなくとも放送当時はみんな盛り上がっていて、あれこれくだらない意見を放言していて、どんどんアニメを見ているときの楽しい気分が損われる。刹那的に盛り上がっているぶん、しぼむのも刹那的で、気分を害されるとけっきょく観るのをやめてしまう。「俺妹」とか「あの花」がそんなかんじだった。「私はこうおもう」みたいな話を自分の中の気持ちが固まる前に見たくない聞きたくない。アニメを見ていろいろ感じたり考えたりするのを他人に邪魔されたくない。ひととおり独りでしっかり味わったあとで、ほどほどに他人と交流したい、ほどほどに。

なにかを感じる体験をもっと大切にしたい。アニメをだらだら観てもお金は増えないし筋力がついたり肌が綺麗になったりしないけど、アニメを見て感じたものは自分の中に残るだろうし、そういうのは財産、というと大袈裟かもしれないけど、アニメを観る意義、みたいなものになりうるんじゃないかな。

独りで行うことの意義とか尊さをもっと意識する。人間の最小単位は「ひとり」だから、感じたり作ったり、いろいろひとりでやってみて、ひとりを楽しんでから、それから誰かとなにかすればいい。インターネットはとかくガヤガヤ感だけは手軽に摂取できる。寂しさは誤魔化すとき、大切な感覚を麻痺させる危うさがあるような気がする。