高山旅行 #1

休みを取って木曜と金曜の1泊2日で行ってきた。高山自体も魅力的だけど、その道中、ワイドビューひだに乗れるのがなんとも甘美。

しかしわざわざ新幹線に乗ったにも関わらず、前回同様、グリーン車が展望車 (先頭) じゃない列車を選んでしまった。あとからよくよく調べると、時刻によって編成が違い、それに伴いグリーン車が先頭だったりそうでなかったりするようだった。覚えたのでもう間違えない。



11月の日差しは、よく晴れていたこともあり、窓際でカーテンを閉めずにいたら汗をかくほど暑かったけれど、正午を前にしてだいぶ傾きはじめていて、やっぱり冬だった。

遠くの山並みは紅葉が始まっている。


高山に着いて、まずは再びの「かつて」。今回はわらび餅と抹茶。お腹が空いていたので午後のおやつ。こういうお店で和菓子をいただくのは初めてだった。わらび餅はおいしい。

宮川の河川敷で一休み。

高山市図書館の中に入ってみる。ただ中を見るだけなのも勿体ないので、バルカン史や吹奏楽の指導書などを読んだ。

旅行に出かけて図書館で本を読んで過ごしたことがなかったので、不思議なかんじがする。早起きしたり日差しの強い中を歩いたり、少し疲れていたみたいで、荷物を降ろして読書スペースに座るのが心地よくて本を読み耽った。

日も暮れてきたので図書館を出ると思ったよりも寒いので上着を羽織る。天気予報で最低気温が1桁なだけあって冷え込みは厳しそう。

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凍えながら食べた

ホテルに向かう道すがら、地元の高校生がいたアイスクリーム屋さんで買い食いしてしまった。本当はこの空腹のまま夕食に向かおうと思っていたんだけど。

そこそこそっけない店員さんからチョコバナナナッツを受け取る。思ったよりもチョコは硬い。

ホテルで少し落ち着いてから夕食に向かう。悩んだけどとてもおいしかったので前に来たお店にまたやってきた。ウェイターのお兄さんが覚えてくれていて「またありがとうございます」って声をかけてくれた。

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飛騨牛(2)

グラスワインも一緒に頼んだ。いいお肉を食べていると、赤ワインと確かに合う気がするなって思った。酔ってきていたしよくわからなかったかもしれない。

ワインの量がけっこうあってお腹いっぱいになったので少し残してしまった。飛騨牛ステーキは最高においしかった。



帰り道、酔い覚ましがてらぐるぐる散歩しつつ写真を撮ってホテルに帰った。酔っているといろんなことがどうでもよくなって、写真を撮るときもかなりいろんなことがどうでもよくなる。

ホテルに帰って水を飲みながら、まだ酔いが覚めなかったので『氷菓』を見た。贅沢だなーもうちょっと見たいなーと思いながら、あまりにも眠かったので22時くらいに寝た。

言葉を選んで残すのは好きだけど、強くはっきりとした形を持っていて、難しい。

実写映画も同じように見るのが苦手。本物の人間が、本物の世界で、本物の行為を繰り広げる。その隙の無さが息苦しい。

だから疲れてしまうと、音あるいは音楽に立ち返ることになる。原始的であり抽象的であり芸術的であり信号的である。


先週、『響け!ユーフォニアム』のコンサートをロームシアター京都で見た。ホールで聞くとまず音楽である前に物理現象として音が発生するんだということを感じた。

ずっと音楽を耳にしてきたけれど、こんなに音楽を聞きながら文字通り体を震わせるものだということを実感したことはないかもしれない。あるいはもう忘れていたのかもしれない。

いずれにせよこの空気を震わせる現象が好きで、もっと傍で振動を感じていたいと突き進んだら自ら震わせることになった、というのが正直なところだと思う。

自分もいつかあのホールで吹きたい。

FUJIFILM X-E3とXF 23mm F2 R WRを買った

RICOH GXRを手放してから、一眼レフという感じでもない時に持ち出すカメラがほしいと思っていたところ、ちょうど富士フイルムからX-E3から出たので発売日直後くらいに買った。

標準ズームのレンズキットではなくボディ単体とXF 23mm F2をそれぞれ買った。さすがにGXRと28mmのユニットよりかは大きいけど一眼レフ (PENTAX K-1 + FA 31mm) よりずっと小さいし軽い。
買ってから調べたところ、X-E3とXF 23mm F2を組み合わせてもK-1単体より軽かった……。





食事の記録にも気兼ねせず使いやすい

フィルムシミュレーション



クラシッククロームの渋い青

フィルムカメラを触ったことはないしフィルムに対するノスタルジーもないのだけれど、フィルムシミュレーションという形のパッケージングはいいなと思い、RAW現像をしないJPEGオンリーで撮る用のカメラとして割り切って選んだ。

実際、そういうスタイルでしばらく撮ってみて、フィルムシミュレーションはいい。普通のカメラのいわゆる画作りというのは、被写体に応じて風景とかポートレイトとかそういうかんじだけど、フィルムシミュレーションはまずフィルムの銘柄ありきで、その特徴を踏まえて好きに選んでね、というかたちでわかりやすい。

フィルムシミュレーションを選ぶ際に一言説明がポップアップするのだけれど、これが意外とわかりやすい。
クラシッククロームは少しくすんだ色合いで暗部が締まる、とか。




光量が足りていなくて微妙な2枚

ちょっと撮ってみたかんじの印象では光が十分にまわっている状況だと発色もよくおおっと思える写りになることが多いけど、夕暮れ時や曇りの時は、どうにもくすんだ感じになりがち。

ここらへん日中じゃないと撮れないフィルムカメラのような使い勝手だな、と少し期待からはずれた。





ACROS (モノクロ) はいい

ただしフィルムシミュレーションにACROSというモノクロのモードがあり、これはトーンの出方がすごく良くて、すぐにハイライトやシャドーが潰れてしまうほどではないけれど、そこそこの硬さがあり、いわゆるモノクロ写真のイメージに近い。

紛らわしいけど通常のモノクロも別にあり、ACROSも同様にモノクロ出力だけど別途名前付けされている。

イエロー、ブルー、グリーンそれぞれのフィルタを通したモードもあり、けっこう遊べそう。

カラーと違ってモノクロで撮る時のいいトーンカーブのイメージが自分の中にないので、しばらくACROSを教科書として撮ってみようと思う。

ミラーレスというかEVFのカメラでモノクロを撮るのはすごく楽しいので、仕事帰りとか歩きながらたくさん撮りたい。
ファインダーから覗く像が既に色情報を失っているっていうのがおもしろいし、わかりやすく肉眼と違う。

手ぶれ補正と高感度性能

ボディに手ぶれ補正が内蔵されておらず、一緒に買ったXF 23mm F2にも搭載されていない。
Xマウントの単焦点で手ぶれ補正を搭載しているレンズは現在のところひとつもない。

絞り優先で気軽に撮っているとけっこう手ぶれしてしまう。最初はISOオートで上限を800にしていたのだけれど、気がついたら手ぶれしまくっていて慌てて3200まで上げた。

AEのアルゴリズム (= 算出されるSS) はそんなに変わらないものと仮定して、手ぶれ補正がないぶんX-E3のほうがK-1より相対的に手ぶれしやすいといえる。

またセンサーサイズはAPS-Cで、画素ピッチは35mm判で36MPのK-1より小さいため、手ぶれが目立ちやすくもなっているはず。

加えて画質的に許容できるISO感度がX-E3のほうが低いので、実写する上でかなり手ぶれしやすいと感じる。

水平器

水平器が無いみたいで撮っていてけっこう困る。
というか水平器がないとぜんぜん水平を出せなくてやばい……。

Xマウントに乗り換えるか

フィルムシミュレーションは、JPEG撮影するぶんにはプリプロダクションで選ぶ必要がある点は他のカメラの同種の機能と変わらないけれど、それぞれ個性があるので選ぶのがあまり苦にならないのは発見だった。

高感度性能と手ぶれ補正は普段使っているK-1のほうが明らかに有利なので、これを置き換えるものではないと思った。
特に後者は、普段自分が頼っていることもあり、けっこう厳しい。

一方、手ぶれ補正がボディに搭載されたらぐらつきそうな気もする。ズーム含めいいレンズが揃っているし。

K-1は画質や操作面でほとんど不満はなく、サイズ・重さやレンズが増えないことくらいが悩みなので、しばらくはX-E3とうまく補完しあえると思う。





雨の日の植物園。

 

ほとんど誰もおらず、広い園内には雨音だけがある。

 

 

傘をさすと雨音が近い。今日において雨音は傘を叩く音か、ややノスタルジーをまとったイメージのトタンを叩く音だろうか。

 

傘もトタンもない時代の雨音はどんなだっただろうと考えた。

そういう他愛ないことをあれこれ考えつづける程度には静かで遠い音だけがあった。

 

雨の日の散歩が楽しくなってきたので京都御苑を歩いた。

 

雨雲でくすぶる空は日没の時間が曖昧になる。

暗く落ちたあと、地面に落ちた街灯の灯りをモノクロのファインダー越しに眺めてものの形だけを捉える。

疲労困憊のあまりの癒され活動の続き。

10/9

早起きして高山に行くことも考えていたけど眠くて10時すぎまで寝てしまったので諦めて部屋の掃除をした。ごみ袋3つくらいに着ない服とか捨てあぐねていたものを捨てまくった。

トラックを借りてきてまとめてそこに突っ込みたいくらい捨てたいものが本当はたくさんある。

夜、おいしいものを食べて元気になろうと思い、元気になるには肉だと思い、よく行くお店に行ってポークジンジャーを頼んだら思ったよりも肉が多かったのとだんだん体調が悪くなってきてしまい、残してしまった。

満腹感はさほどなく胸焼けみたいなかんじが残り、元気になるという目標は達成できなかった。

10/10

この日も休みをとっていた。

手頃な温泉に浸かろうと思い、有馬温泉へ。城崎温泉と迷っていたけど、JRが信号の故障で止まっていたので有馬温泉に行くことにしてよかった。

行きは新幹線で新神戸まで向かい、そこから北神急行線を乗り継ぎ有馬温泉に向かう。三宮のあたりは阪急やJRなど大手の路線がひしめいているのに、ものの10分くらいで古式ゆかしい電車が山の中を走るようなところに出るので、神戸も狭くておもしろい。

平日の昼間だったので人はほとんどいなくて、昼食を予約した旅館もほどよく空いていた。

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お昼からしゃぶっとした

こじんまりとした宴会場に案内され、畳の上の机に座ってすき焼きや天ぷらなどの懐石をいただく。

おいしかったけど、本調子ではなかったっぽく、天ぷらを食べはじめたあたりからだいぶ苦しかった。

お昼を食べてから温泉に入る。自分以外にはもう一人しかおらず、その一人もしばらくしたら上がってしまったので、大浴場と露天風呂が貸切状態になった。

湯中りしないよう、こまめにお湯から上がりながら、入浴終了の14時半前まで1時間以上ゆっくり入っていた。

特に露天風呂に入りながら外の風にあたりつつ、差し込む陽光を浴びるのはなんとも贅沢だった。

有馬温泉からちょっと歩くと六甲山にロープウェイで登ることができるようだったけど、夕方から京都で用があったので見送ることにした。帰りは阪急。

温泉にひとしきり浸かっていたせいか、顔や体がつやつやしていた気がする。

気持ちよかったので、また行きたいな。